ボスニア戦に向けての練習
昨日のエントリで、チリ戦ではオシム監督の頃とは『接近』=タメを行う位置が違っていたと言いました。
1つは単純に位置の「高さ」なのですが、それよりも気になったのがオシム監督は「サイド」でタメを作ろうとしていたのに対し、チリ戦での日本代表は「中央」でタメを作る形になっていたことです。
しかし、「中央」でタメを作るのは、よっぽどキープ力のある選手でもいなければなかなか難しいのではないでしょうか。
オシム監督だけでなく、古くはトルシエ監督もサイドに司令塔タイプの選手を起用していたし、中央はきついからサイドに攻撃の基点を作るというのは世界的に見ても定石だと思います。
ここ1、2年スター選手(というか目立っている選手)にサイドで使われている選手が多いのも偶然ではないでしょうし、サイドバックにゲームメイク能力を求められてきたのもそのためだと思います。
だから、私は「修正していく可能性もあるのではないか」と言ったのですが、昨日も中央でのタメを意識した練習をしていたようですので、どうやら「そうなってしまった」のではなく狙い通りだったんでしょうね。
短いパスをつなぐことに固執しすぎて単調だった攻撃に変化をつけるため、中央で縦パスを交換してからサイドに展開して攻める形などを繰り返した。
私は難しいから止めるべきとか、定石だから使うべきとかは、全く思いません。
だから、むしろこのチャレンジは楽しみでもあります。
岡田監督がテレビのインタビューで「世界に勝つためには世界とは違うことをやらなければならない」と言っていたので、もしかしたらその「違うこと」とはこのことなのかもしれませんね。
もちろん、チームは生き物ですからそれが変化していく可能性も十分にあるでしょうけど。