J1第21節 千葉 3-2 磐田
やっと勝てましたね。
サッカー自体は大きく変わったとは思いません。
下村のパスミスが減りプレーが安定してきたこと、工藤の守備意識が高まったこと(90分走りきる体力はまだないようだけど)、水野が積極的に中央に入りこみその穴を勇人がカバーできるようになったこと…。
このあたりを見ただけでも大きくチームは前進しているわけですが、これは川崎戦からも見られたこと。
中断明けから2連敗したとはいえ、内容は決して悪かったわけではないのです。
強いて変化を探すのなら3点でしょう。
1点目はレイナウドのコンディション。
少しずつ調子は上がっているようで、前を向いてのプレーが増えてきました。ただ、ボールを持ったときの周りのフォローやキープした後の判断はまだもう少しでしょうか。
2つ目は気候。
猛暑となった今年の夏ですがこの日は比較的涼しく、何とか選手達は90分持ちこたえてくれました。
そして、最後はメンタル面。
これは言うまでもなく。久々に気持ちのこもった試合を見せてくれました。
特に巻ですね。
怪我もあって90分間は走れませんでしたけど、前半から積極的に声を出し、失点時には周りの選手を鼓舞していました。
こんな巻は初めてじゃないでしょうか。パパになるということが大きいんですかね。
ともかく、いい傾向だと思います。
試合後の監督とフロントを擁護するコメントも感動的でした。
なぜだか、多くのマスコミはそこのコメントをスパッと切っていますけど…。
そのアマル監督ですが、今回の采配も良かったと思いますよ。まぁ、もともと采配はさほど悪いわけじゃないんですけど。
巻の怪我の影響もあったでしょうが、磐田は積極的にラインを押し上げる傾向にあったため、新居をいつもより早めに投入。
これが見事に的中しました。
今回、新居が活躍したから「どんどん使え」という声がまた増えてしまうでしょうけど、そう簡単ではありません。
磐田はDFラインを高く設定していたから新居が上手く活きましたけど、多くのチームはジェフ相手にDFラインを下げてきます。
DFラインを下げられては当然FWの選手は後ろ向きでのプレーが多くなってくるわけですが、新居はそこの部分でまだまだ課題があります。
磐田戦で活躍したとはいえ、次も上手く行くとは限らないのです。
そのあたりの課題をどう克服するかに期待しましょう。
一方で、巻を外してしまったことで、後方からのフィードに反応する選手がいなくなってしまいました。
立石がロングキックを蹴ろうとした時に、水本が足元で欲しがっていたのが印象的でした(笑)
レイナウドは身長の割にヘディングが得意ではなく、特に後方からのフィードを受ける動きはかなり下手なようです(笑)
もう少しどうにかならないものでしょうか…。
そんな状況だったので、アマル監督は山岸を中央に入れる策に出ました。
レイナウドは前線で素晴らしいパスを出していたから変えたくないし、中盤を減らして3トップにするとますます中盤があいてしまう…。
そこで山岸をトップ下で起用したわけですね。これもある程度成功したと思います。
最後は試合終盤にばててきたレイナウドと、中盤が空き始めて来たので伊藤を交代。
悪くない采配だったと思います。
まぁ、ともかく監督も選手もサポーターも含めて、全員で掴み取った一勝だったと思います。
だけど、まだまだこれから。
こういった試合を続けることが、今のジェフには必要なのですから。
この勝利で選手達に自信がつけば最高ですね。