西部謙司氏「新委員会の意味は?」

 以前私も疑問を投げかけたオシム監督を評価するチェック機関。
 西部さんがその疑問を綺麗にまとめたコラムを書かれています。







 まとまっている文章ので読んでいただくのが手っ取り早いのですが、一応紹介ということで。


「客観的に」「疑問に思うこと」の例として、PK戦のときにベンチに監督がいなくていいのか、大会期間中にオフがなくてよかったのか、が挙がっていた。しかし、これは客観的な疑問というよりも、素人の素朴な疑問というべきだろう。ファンが素朴な疑問を持つのは結構だが、岡田氏や風間氏のような専門家を招聘し、新たに委員会を立ち上げて聞くような内容ではない。
 これはコメントでも少し言ったと思うのですが、一ファンがただ文句や評価をいうのと、プロのコーチ陣がいちいち分析するのではやっぱりレベルが違います。
 どっちのレベルが上とか下とかではなく、種類が違うとでもいいましょうか、違って当たり前のことだと思います。



協会に必要なのは、距離を置いて観察することよりも、対象に近いところでの評価である。それこそ、協会にしかできないことだ。そのための機関として、すでに技術委員会がある。
技術委員会はチームのサポート機関であると同時に、評価機関でもある。徹底的にサポートし、至近距離で情報をとれる立場だからこそ、泣いて馬謖を斬ることも可能なのだ。
 なるほどと感心させられます。
 細部を知っている内部の人間こそ、真っ当な評価が出来るということなのかもしれません。


 このあたりは協会をフロント、技術委員会を強化部として、置き換えてもいいのかもしれませんね。



オシムにモノを言えるのは俺ぐらい」というところが、問題点なのかもしれない。これが事実なら、確かに問題だ。これではオシムの後継者など出てくるはずがない。オシムに心服してマネをするだけでは、オシムを超える監督になれるはずもなく、同等にもなりえない。3回議論して1回は論破できるぐらいの実力がないと、誰が監督でも後継者にはなりえないだろう。
 ただ、そこが心配ならば、新たな委員会を作るよりコーチングスタッフを替えたほうがいい。となると、アジアカップ4位で溜まったファンの不満をガス抜きするのが真の目的なのだろうか。しかし、それは広報の仕事のような気もする。
 祖母井さんは、代表には江尻さんや小倉さんがいるから大丈夫だと雑誌のインタビューに答えていました。
 私は川淵氏なんかより、祖母井さんの言葉とジェフ出身でオシム監督と共に戦ってきた江尻さんや小倉さんの方を信じたいと思います。


 まぁ、私は代表コーチとオシム監督の後継者は別物だと考えていますから、後継者探しとなるならばちょっと話しは違ってくると思いますけど…。









 結局、「ファンの不満をガス抜き」とうか「マスコミの流れにそっただけ」のように感じます。
 五輪代表の中国遠征を現場の責任にしたのと同じように、アジアカップもまたオシム監督を槍玉に挙げて、自分は責任から逃れようとしているのではないでしょうか。