オシム監督「我々はリスクを冒してプレーしていた」

 やはり、私の中で今大会の日本の戦い方は、何かが引っかかる部分があります。
 負けたから言うわけじゃないですけど、気になるのはサッカーの内容と方向性です。



1試合も失点ゼロに抑えられなかったのは、何が原因だったのか
「どういうシーンで失点したかを分析しないといけない。もう一つ、われわれはリスクを冒してプレーしていたということだ。だからリスクを冒すということは、失点する確率が高いということだ。相手の2トップに対して、2人のストッパーで守備を長い時間続けたわけだ。そのリスクを冒すことで、もう一つ別のポジションでフリーになる選手が1人出てくる、という考え方だ。それがプレーメーカーだったり、素晴らしい選手だったりするわけだが、逆にリスク回避してリベロを置く、つまり3ストッパーを相手の2トップに付けるとするならば、中盤での数的優位を失われることになる。そのどちらを選ぶかだが、私は今のサッカーの信奉者である。その方が魅力的ではないだろうか。その方がオープンなゲームになるし、美しいフットボールになる。残念ながら、何かが伴わなかった。何が足りなかったかは、お分かりだろう。」
 オーストラリア戦でも、私は「辛うじて中澤と阿部が頑張って止めただけで、守備が心配である」といいましたけど、結局その心配が悪い方にあたってしまったということではないかと思います。
 やはり、ある程度強い相手には1人リベロが余る形でないと今の日本は厳しいと思います。


 けれど、その分オシム監督は「攻撃的な選手が使える」と仰っているようです。
 その考えも解らなくもないのですが、それならばもう少しでも守備も出来る選手を中盤に置かないと、DFラインに負担がかかり過ぎて結局攻撃面にも支障を来たす形になってしまいます。
 それと純粋に、あれでは中澤と阿部が可哀想です(笑)







 「リスク(チャレンジ)を犯しているのに文句を言うとは何事だ」と言われそうですけど、オシム監督はリスクとは逆の意味の言葉もよく使っているのです。
 それが「リスペクト」です。相手は我々より強い、あるいは相手を見くびってはいけない…。
 オシム監督は「リスクが強すぎてはならない」とも、仰っているんですよね。


 今のチームは、そっちに振り子が傾きすぎている感じではないかと、思うのです。










 このあたりは、勝っても負けてもアジアカップの総括で言おうと思ってたんですけどね…。
 とりあえず、ラスト一試合。頑張ってほしいと思います。総括はそれからですね。