イタリアGP予選で意地を見せた可夢偉
先日イタリアGP。
急遽小林可夢偉が出場することになりました。
ケータハムは、当初23歳で元ユーロF3チャンピオンのロベルト・メルヒの起用を検討。
しかし、スーパーライセンスが下りないということで、前戦出場したアンドレ・ロッテラーを出場させようとしました。
けれども、フリー走行1はメルヒに譲るという条件をロッテラーが拒否。
代わりに可夢偉に声がかかったということで、代役の代役という立場だったようです。
可夢偉は水曜遅くにレース出場を聞かされ、日本から急遽移動。
ベルギーでの欠場に関しても理由を聞かされておらず、現在は弁護士と相談していると話していました。
契約上の問題に関しては何とも言い難い部分ですが、あまりにも不誠実な印象をうけるところです。
一方で可夢偉には、今季中のザウバー復帰の可能性も報じられていました。
ザウバーのエイドリアン・スーティルのパフォーマンスが思ったよりも上がらないこと、スポンサーの入金も遅れていることが言われており、スーティルの後釜としてザウバーに乗るのではないかと。
可夢偉も大きなスポンサーはありませんが、ザウバーでポイントを獲得しチームの順位が上げられれば、分配金を獲得することが出来ることになります。
言わば実力を評価されての噂と言うことになるでしょう。
ただし、可夢偉がザウバーで走行すれば、ケータハム側が契約破棄を主張し違約金を要求する可能性があるかもしれません。
そのあたりも含めて、弁護士という話が出ているのでしょう。
なお、ケータハム側は今後メルヒをレースで走らせていきたいようで、可夢偉の将来も不透明となっております。
そして、イタリアGPの予選。
可夢偉は見せてくれました。
ライバルであるマルシャ2台を上回っただけでなく、ロータスにも肉薄するタイム。
これに関しては海外でも高く評価されたようで、無線でもわざわざチーム代表クリスチャン・アルバースが賛辞を贈るほどでした。
この時はまさかそのアルバースが、レース後突然辞任するとは思ってもいませんでしたが…。
アルバースもやとわれ代表だったわけですが、チームのやり方に嫌気がさしたものといわれています。
元F1ドライバーとしてのプライドを見せた辞任といってもいいのかもしれませんね。
決勝ではここでもメルセデス対決。
スタートではトラブルでルイス・ハミルトンが遅れるも、ニコ・ロズベルグがレース中にまさかのコースオフを2回も喫し、優勝ハミルトン、2位ロズベルグとなりました。
前回レースで接触があったため、今回のコースオフには陰謀論も出ていますが、フリー走行から同じところでミスをしていましたし、単純なミスではないかと…。
チャンピオン争い初体験となるロズベルグには、プレッシャーもかかっているようですね。
3位にはウィリアムズのフェリペ・マッサ。
マッサはチームメイトのバルテリ・ボッタスに後れを取ることが多かったですが、ボッタスもスタートでの遅れが響き4位どまりとなってしまいました。
高速サーキットでエンジンパワーが要求されるイタリアでは、メルセデスエンジンが圧倒的優位となっていました。
次は今週末、市街地コースのシンガポールですから、それによって変化が起こるのか。
今週末からいきなり無線によるドライバーへの支持が禁止となりましたので、その影響がどのように出るかも注目です。
そして、シンガポールが終われば、いよいよ鈴鹿での日本GPが開催ということになります。
可夢偉の状況はいまだ不透明ですが、まずはこの2レース無事に走れるといいですね…。