2013シーズンを振り返る 岡本昌弘編

　さて、今日からは選手1人1人の今シーズンを振り返ってみたいと思います。
　例年ポジションごとにまとめてアップしていましたけど、今年は登録人数も少なかったですし、1人1人丁寧にやっていこうかなと。
　まぁ、時間の問題だとかネタを伸ばそうという意図もあるわけですが…（笑）

　対象としては、試合に出場した選手ということで。
　といっても、今季試合に出場できなかったのは怪我の櫛野、渡邊、8月からレンタルした戸島を除くと大久保、碓井、栗山、藤本、佐藤祥、井出の6人のみということになります。

　その中、大久保と碓井はGKだったわですが、岡本の壁は厚く出場のチャンスはありませんでしたね。
　岡本は今季リーグ戦全試合に出場。
　今季のジェフでは、唯一フル試合フル出場を果たした選手ということになります。

　大きなミスも少なく安定したプレーを見せ、ファインセーブも非常に多かったですね。
　ここ数年、岡本のファインセーブで失点を防いだシーンは何度もありましたし、毎年MVP候補の1人だと思っています。
　ただ、ちょっと今季はニアを抜かれることが多かった印象もあり、ポジショニングも含めて課題の1つが見つかったのかなぁとも思わなくもありません。

　それと守備面以外に目を向けると、フィードキックミスが目立った1年だったかなと思います。
　キックミスと言っても大きく蹴ってサイドラインを割るようなことが多かったですから、そこから失点に結びつくようなことは少なかったとは思います。
　ただ、今季はパスをつなぐサッカーをしているだけに、キックミスからボールを失うシーンが多いと、そこで攻撃のリズムが止まってしまう。
　ワンランク上のGKを目指すということになれば、そこが岡本の改善点ということになるのではないでしょうか。

　それもあって、足元の技術があるという碓井をライバルとして獲得したのでしょうか。
　将来的にでもオシムサッカーを目指すのであれば、GKにも繋ぐ能力を求められるし、それで足元のあるGKを補強したのかな…なんてことも思わなくもありませんでした。
　もっともオシム監督の頃はロングキックだけでなく、素早い判断から近くの選手にスローしてカウンターを仕掛けるという選択も非常に多かったわけですが。
　今季は基本的に縦にボールを当てて、下げて、展開という動かし方がメインだっただけに、なるべく岡本からケンペスへ…というプレーが多かったのかなとも思います。

　ただ、後方からじっくりつなぐこともできるチームだったはずなだけに、状況に応じて短くつなぐ選択があっても良かったのではないかとも思いました。
　押し込まれている時間帯に岡本がロングボールを蹴って、ボールを失いまた攻め込まれる…なんてことも珍しくなかったですしね。
　このあたりは監督の指示や他の選手との連携もあってのことだとは思うのですが、岡本がリーダーシップをとってやり方を修正してくということがあっても良いのではないかと。

　櫛野が引退して来期はGKで最年長ということになるでしょうし、守備面においては今季も素晴らしい出来だったと思いますから、今後はリーダーシップにおいても期待したいところではないでしょうか。
　ジェフでの継続所属年数も、最長ということになりますし。
　勇人や山口智など先輩方が戻ってきてしまったのは、ある意味でちょっと可愛そうな気もしますが…。

　たぶん大久保、碓井といった実績のあるGKを毎年のように補強していることを考えても、他チームからのオファーもあるのではないかと思うのですが、それでもジェフを選び続けてくれているのではないかと思いますし。
　岡本のような選手のためにも、ぜひとも良い方向に進んでいきたいところですね。