アブダビで発覚した給料未払い問題
韓国GP、インドGPと進行開催地では観客動員に悩まされていることが多いF1GP。
しかし、先週末行われたアブダビやシンガポールでの開催には成功していますね。
シンガポールはナイトレース、アブダビではトワイライトレース。
だから、成功しているというわけではないのでしょうが、観光とうまく融合させてF1を開催している印象です。
観光客を誘致するにおいて、夜景の綺麗なレースというのは1つの強みにもなるのかもしれません。
音楽ライブを行うなど、積極的に付加価値をつけていく活動もしている印象です。
これはサッカーなどでも、参考に出来るところがあったりするのかもしれませんね。
しかし、レースの方は、F1での4連覇を決めたレッドブルのセバスチャン・ベッテルがここでも勝利と、予想通りの展開になってしまいました。
予選では珍しくミスもあってチームメイトのマーク・ウェバーにポールポジションを譲りましたが、決勝ではウェバーがいつも通りスタートで伸び悩み、そのあとはベッテルが独走。
実にウェバーに30秒もの差をつけての勝利となってしまいました。
チャンピオンも決まって消化試合になった現状で、数少ない見どころと言われているのがコンストラクターズの2位争い。
アブダビでは3位にメルセデスのニコ・ロズベルグが入って、7位ルイス・ハミルトンとポイントを稼ぎ334ポイントに。
フェラーリは5位にフェルナンド・アロンソ、8位にフェリペ・マッサとなって、323ポイント。
ロータスは4位にロメイン・グロージャンがつけましたが、キミ・ライコネンがリタイアとなって297ポイントと後れを取ってしまいました。
ライコネンは予選後、マシンにレギュレーション違反が見つかり、最後尾スタートとなっていました。
マシンの問題ですからドライバーの責任ではなく、チームに問題があるということになります。
ライコネンは今週末のレースが行われる前に、チームから給料が支払われていないことを公表したばかり。
残りレースの欠場も辞さない構えを明らかにしていました。
その上で更にこういったことが起きてしまったわけですから、両者の緊張が高まっています。
ロータスの給料未払いも驚きですが、ザウバーも一時期ニコ・ヒュルケンベルグや昨年まで所属していた小林可夢偉にも年俸が支払われていないという報道がなされていました。
ヒュルケンベルグは昨年まで所属していたフォース・インディアからも、給料を支払われていないという話が出ています。
それでもロータスやザウバーはマシンをアップデートしておりフォース・インディアも活動し続けているわけですから、F1は本当にこれで良いものなのか悩んでしまいます。
F1はコンストラクターズの順位によって多くの分配金が支払われる状況になっているため、順位争いはチームにとって死活問題となっています。
そのためマシンを開発してより多くのポイントを稼ぐことによって、利益が生まれる場合もあります。
開発費よりも多くの分配金を得ることが出来れば、開発費用もペイできることになるわけですからね。
ドライバーに関しても同様のことが言えるのだと思います。
とはいえ、だからと言って、ドライバーへの給料を後回しにしていいものなのか…。
ドライバーとしてはモータースポーツの頂点の1つであり数も少ないF1シートに納まるということは極めて大事な要素であり、あまりお金に関しては強く言えないところもあるのかもしれません。
しかし、それを逆手に取るような形でF1チームが運営されていては、その価値も下げてしまうことになるのではないか…。
ライコネンの場合は年俸も高額で、本人のプライドもあるため公表できたのかもしれませんが、給料未払いのチームは他にもあるのではないかと言われています。
不景気でチーム側も苦しい状況なのだとは思いますが、自分たちの首も締めることはないようにしてほしいものです。
サッカーのように健全経営を期待するような世界ではないことはわかっていますけど、例えばとして訴えられたらどうなるのか。
F1全体でF1村が波状しないようにやっていく必要がある気がします。