タイヤ騒動が終結しないままカナダGP開催
さて、未だタイヤテスト騒動が終結を迎えないままではあるわけですが、今週末はカナダGPが行われます。
タイヤ騒動は現在FIAが調査する形で、極秘テストを行ったピレリとメルセデス。
そして、2011年仕様のマシンでタイヤでテストを行った、フェラーリに対して情報提供への協力を求めているようです。
レギュレーションによると、F1のテストは今年と前年のマシンを使用したものが禁止となっているそうで、フェラーリはあえて一昨年のマシンを使ってレギュレーションに反するテストを回避したようなのですが…。
まぁ、フェラーリに対しては、"念のため"といった形での調査なのかもしれませんけどね。
ピレリは来シーズンの契約がなかなか決まらないことも話題になっていますが、このあたりの動きもカナダGP期間中にいろいろとあるかもしれません。
そろそろ来期の話も出始めてくることですしね。
さて、今週末のカナダGPは今年もジル・ビルヌーブサーキットで開催されます。
モントリオールオリンピックでボート会場として使われたセント・ローレンス川に浮かぶ人工島で行われ、普段は公園として利用されています。
そのため、見た目にも非常に開放感のある会場となっています。
普段は公園として使用されていることもあって、ストップ&ゴーのコースレイアウトとなっており、エスケープゾーンも狭くウォールへのクラッシュが多いサーキットとしても有名です。
ここ数年は安全性の確保のため各サーキット、エスケープゾーンは広く設定されるように指示が出ていますが、前レースのモナコは市街地コースということもあって、そうはいかずコースのすぐ横は壁となっています。
そのため、今期それまでは大きなクラッシュも少なかったのですが、モナコでは若いドライバーを中心にクラッシュが多発。
ここカナダでも大きなクラッシュなどが発生する可能性もあるかもしれません。
近年はGP2など下位カテゴリーでも安全性の確保が優先されるため、命にかかわるような大きなクラッシュはあまり起こらず、若いドライバーたちが危険な走行をしがちなのではないか…という意見もあります。
エスケープゾーンが広いため、多少オーバーランなどしてコースをはみ出しても、タイムロスが少なく大きな問題にならないということもありますしね。
しかし、カナダなどではそうはいかない。
もちろん大きなクラッシュなどは起きてほしくないというところは言うまでもないですけど、無謀なドライビングなどはしっかりと結果に反映されるレースであってほしいとは思いますね。
カナダではまだピレリが改良を加える可能性のある新タイヤは、レースで投入されないことになっています。
そのため、ここカナダでもタイヤの使用方法がポイントになるのではないでしょうか。
このタイヤのマネジメント能力ばかりが注目されてしまう…というのも少し残念ではありますけど、そこもまたレースではあるのでしょうしね。
どんな形にせよ、レベルの高い、面白いレースを期待したいところです。