巻、深セン退団正式発表

 既に多くの方がご存じかとは思いますが、巻が深セン退団を自身の公式携帯サイトで発表しました。
 私も携帯サイトで本人のコメントを読ませていただきましたが、巻らしく誠実な内容となっています。



 深センは巻の代わりに、ホンジュラスのFWロニー・フローレスを獲得したようです。
 フローレスは国内のリーグでプレーしていた選手ですが、2010-2011シーズンには14ゴールを挙げ、昨年はホンジュラス代表にも選ばれていた選手です。
 また、巻と同時に元スロベニア代表MFラコヴィッチも退団。
 変わりにコパ・アメリカに出場していた、現役ボリビア代表DFロナルド・リベロを獲得した模様です。


 こちらの記事には「巻はファンには愛されていたが、中国から出ていかなければいけなくなった」と書かれており、こちらにも「巻のプレーは評価できるが、怪我で4試合しか出場できず日本に戻らなければいけなくなった」と書かれているようで、その他中国メディアの記事を読んでも決して選手としての評価が低かったわけではなかったようです。
 深センでは4試合しか出場できず「活躍できなかった」と言われればそれまでですが、怪我で出場できなかった試合以外はすべてスタメン出場しチームに貢献していました。
 アムカル・ペルミでは長身のロシア人CBに苦しみ、これまでの空中戦を活かしたプレーではなく相手の裏を取るプレースタイルに変えざるを得なかった上(とはいえそれも巻にとっては良い経験だったのかもしれませんが、もう少し時間がほしかった…)、前線が孤立してFWにボールが回ってこないようなチーム状況だったので苦戦していましたが、深センでは空中戦でも強さを発揮でき、組織的なサッカーをしようという意気込みは感じられるチームだったので、確実にチームの1ピースになれていたと思います。
 それだけに残念ではありますが、チームの成績を考えると巻の怪我を待つような余裕はないのでしょうし、退団も仕方のない状況ではないかと思います。


 唯一の心残りというか残念なのは、やはりゴールを決められなかったこと。
 アムカルでは巻が体を張って受けたFKをピエフが直接狙い、それが巻に当たってゴールとなったシーンがあったのですが、公式記録ではピエフのゴール。
 深センでも開幕戦、ほとんど攻撃機会が作れていなかった展開で、巻がクロスを右足で合わせてゴールネットを揺らしたのですがオフサイド判定…と、運に見放されていた印象もありました。



 気になるのは巻の今後ですね。
 報知には「熊本など複数のJクラブからオファーがあるが、海外を第一希望としてチームを探す」と報じています。
 スポニチも「Jリーグの複数のクラブが獲得に興味」と書いている上で、「セリエBなど欧州クラブが獲得に動く可能性も」とも報じています。
 「海外クラブが獲得に動く可能性」というのは適当でも書ける内容だと思うのですが、唐突に「セリエB」といっているということは、何かしらの情報はあってのことなんでしょうか。


 また、西日本新聞では、熊本が巻に練習参加の打診をし、状態が良ければ獲得に動くとの情報が掲載されています。
 先日も日刊に「タイミングを見計らって猛アタックする構え」と書かれていましたし、退団が正式に決まったところで、動きがある可能性もあるのかもしれませんね。



 個人的な意見は以前にも言った通り
 ジェフに帰ってきてほしい気持ちはありますが、受け入れ態勢が整わないまま獲得するというのは、巻とっても良いことではないはずで。
 熊本が受け入れてくれるのであれば、それも考えてほしいところですね。
 巻にとってはジェフ以外のクラブに行くのは悩みもあるのかもしれませんけど、出身地の熊本ならば…とも思いますし、先日の試合でもう今年のジェフ戦はないわけですしね(笑)
 まぁ、個人的にはもし熊本行きを決めるのであれば、行くからにはジェフからも得点を奪うくらいの気持ちで頑張ってほしいと思いますが。


 あるいは、怪我や交渉などの状況次第では半年間は所属先を決めず、冬の入団を考えるというのもアリなのかもしれません。
 無理に急いで中途半端な状況で加入しても良い結果は生まれないでしょうしね。
 ともかく、良い方向で話が進むことを祈るばかりです。