シンガポールGP、可夢偉は残念なリタイア
小林可夢偉とニック・ハイドフェルドの勝負。
フリー走行1回目は0.12秒差。
フリー走行2回目も0.12秒差。
フリー走行では0.01秒遅れ、予選Q1では0.3秒負けるものの、Q2では驚異的なラップを叩きこみ1.4秒差。
ハイドフェルドは15位に沈むなか、可夢偉は10位でQ3進出となりました。
これにはペーター・ザウバーも「我々は彼に期待し過ぎていたし、彼も自分自身に期待し過ぎていた」とコメント。
ハイドフェルドはマシンのベンチマークとして呼んだと話していますが、それはドライバーのベンチマークでもあったはず。
もちろんハイドフェルドが久々のレースであり、マシンやタイヤに慣れる時間が必要があったとはいえ、可夢偉は予選での一発に課題も見られただけに、ここまでは素晴らしい展開でした。
…が、決勝でまさかの単独クラッシュ。
ポイント圏内の10位を走行し、周回遅れの絡みの中で、前方のミハエル・シューマッハーをパス。
何とか可夢偉を抑えていたシューマッハーは、可夢偉に抜かれたことでピットへ。
このタイミングで可夢偉は一気に差をつけようと、プッシュしたそうなのですが、まさかのミスでした。
(このミスをCSの解説陣はシューマッハーと軽く接触した際のマシントラブルではないかと擁護していましたが、さすがにそれはどうなんでしょう…。確かに可能性はあると思いましたが、自身のミスである方が可能性は高かったはずで。なお、その後本人はミスを認めています。)
確かにしっかりとマージンを稼ぎたい展開ではありましたが、パスした分可夢偉は前にいたはずだし、シューマッハーにかかったピット作業は決して速いものではなかったはず。
冷静に考えれば、そこまで頑張る必要はなかったはずです。
厳しく言えば土曜までのハイドフェルドとの勝負も、このミスで全てが無くなってしまったと言ってもいいのではないでしょうか…。
非常に残念です。
なお、ハイドフェルドは13番手まで順位を上げてきたところで、シューマッハーに押しだされる形でレースを終えています。
レースの方はアロンソのポール・トゥ・フィニッシュで終了。
2位ベッテルは常に僅差で追っていましたが、仕掛けるほどのスピードはなく。
予想以上にアロンソの強さを感じた試合でした。
これでアロンソは2連勝。
シーズン終盤に波に乗るのはアロンソかもしれませんね。
3位には予選5位から序盤のSCでのピットストップに成功して順位を上げたウェバー。
4位以下はバトン、ロズベルグ、バリチェロ、クビサ、スーティル、ヒュルケンベルグ、マッサだったのですが、レース後ショートカットでスーティルに10秒ペナルティ、ヒュルケンベルグにも10秒ペナルティが加わったため、8位マッサ、9位スーティル、10位ヒュルケンベルグとなりました。
ハミルトンはウェバーと接触し、リタイア。
微妙なところでしたが、これに関してはレーシングアクシデントでしょうか。
これによりウェバー202ポイント、アロンソ191ポイント、ハミルトン182ポイント、ベッテル181ポイント、バトン177ポイントとなりました。
かなりバトンは厳しい状況で、勢いではアロンソが来ていますね。
しかし、次戦鈴鹿はレッドブル有利と言われています。
マクラーレンも新パーツを投入してくるそうですし、日本GPが非常に楽しみですね。