巻、左膝内側側副靱帯損傷で今季絶望
22日のFC東京戦で左ひざを負傷した千葉の元日本代表FW巻が今季絶望となった。23日にクラブハウス内でチームドクターから問診と触診を受けた結果、左ひざ内側側副じん帯損傷との診断を受けた。全治などは不明だが、今季の残り試合出場は難しい。(スポニチ)
あの巻が負傷した瞬間にすぐに交代を決め、キャプテンマークを外していた時点で、重傷である可能性は覚悟していたのですが、いざこうやってニュースに出ると非常に辛いですね…。
22日のF東京戦で左ひざを痛めた千葉のFW巻が23日、「左ひざ内側側副じん帯損傷」と診断された。全治は明かされていないが、今季残り2試合の出場は絶望的となった。先発定着前のルーキー年(03年)を除けば、07年に並ぶ自己ワーストの年5得点でシーズンを終えることが確実となった。(報知)
残り試合をバイアーノをテストする機会に…と割り切れるほど、単純な思考回路でもないようです。
今さら伏せることもなく、巻が今オフに移籍する可能性はありえなくもないのでしょう。
他チームからいいオファーが来るとは限りませんし、怪我が重傷であれば獲得をためらうチームもあるかもしれません。
しかし、巻ともなれば広告塔としても期待できるでしょうし、周りの選手のお手本となってチームを引っ張って行けるだけの精神力を持っている選手です。
スタメンは確約できないにしても、欲しがるチームはあるのではないかと思います。
一方の巻としてはチームで活躍して、日本代表としてW杯に再び出場したいと考えるかもしれません。
そのためにはJ1のクラブに移籍したいところですけど。
ただ、代表のメンバーも少しずつ固まってきてしまったので、今から活躍しても代表復帰は簡単ではないのでしょうが。
それに、もしバイアーノがジェフに残るとなれば、将来的に出場機会が減り選手生命が短くなることも考慮するかもしれません。
そういう意味では残り試合でバイアーノがどういったプレーをするのかも、関わってくるのかな…なんて思ったりもします。
残念なのは巻が移籍する下準備を、結果的にクラブが作ってしまったように感じるところがあることです。
結局、巻に向けて精度の高いクロスを上げてくれる選手は補強しなかったわけだし(太田もクロッサーというよりドリブラーですし)、かわりに獲得したのは同ポジションのバイアーノですからね…。
もしミラー監督が2人の2トップを考えていたとしても、ゴールをお膳立てしなければいけないのは巻の方だったはずです。
巻の得点能力に疑問を持ったのかもしれませんし、巻の力不足と言えばそれまでなのかもしれませんけど、それでも去年のあの苦しいシーズンにチーム全体の36ゴール中11ゴールもあげたFWに対し、今期しっかりとサポートが出来ていたのかという部分に対しては疑問が残るところがあるのではないでしょうか。
それに賢い巻のことですから、江尻監督が実力どうあれ巻をスタメンから外しにくいと思っているのではないかと考えるかもしれません。
そうなると、ジェフにとっても良い状況ではなくなるかもしれない。
クラブにとって偉大な選手をスタメンから外すタイミングというのは、世界中のどのチームでも迷うはずです。
巻はまだまだ活躍できると私は思うのですが、バイアーノも入ってきたし選択肢が巻だけではなくなったというのは事実は確かなのでしょうしね。
まぁしかし、今期中にもう1ゴール、見たかったんですけどね…(笑)
現在ジェフのリーグ戦最多スコアラーはチェ・ヨンスで通算54。
巻はそれに1つ少ない53なんですよね。
あまり記録とか数字とかでサッカーを語るのは好きではないのですが、巻はジェフの記録に名を残しておかしくない選手の1人だと私は思います。
ストライカータイプではないですけど、それだけの努力はしてきた選手だと思いますし。
もちろんヨンスだって好きな選手でしたけど。
もっとも巻はナビスコ杯、天皇杯を合わせると15ゴールプラス(ナビスコ12、天皇杯3)で通産68ゴール。
チェ・ヨンスは9プラス(ナビスコ2、天皇杯7)で63ゴールなので、『ジェフの歴史上、公式戦で最多得点者は巻』であること変わりないのかもしれませんが…。