バトルの少ないバレンシア
バレンシア市街地コースで行われたヨーロッパGP。
昨年初開催となったのですが、開催される前から市街地にしては高速コーナーが多く、面白いレースになるのではないかと言われていました。
しかし、F1マシンにかかればその高速コーナーはストレート扱いで単純なストップアンドゴーサーキットとなり、パッシングポイントがほとんどないサーキットに。
今年も昨年と同じように、バトルの少ないレースとなってしまいました。
予選から好成績だったのは、このGPからショートホイールベースの新型マシンを投入したマクラーレン。
レギュレーションが変わってテストが行えない中で、ホイールベースを変えてくるという大がかりなマシンの変更を行ってくるというのは、すごいの一言ですね。
しかも、それでいきなり結果を出すというのだから。
ハミルトンのポールだった上、コバライネンも2位で予選を終えます。
続いて好調だったのがブラウンGP。
特にバリチェロは好調で、3位となります。
決勝は、初めにも行ったようにバトルの少ないサーキットで、トラブルがらみで順位が決まってしまいました。
予選結果でブラウン勢に挟まれた4位のベッテルはエンジントラブル。
途中まで1位を改装していたハミルトンは、ピットとのコミュニケーションミスで時間をロスしてしまい、2位フィニッシュ。
優勝は今週末素晴らしい走りを見せ続けていたバリチェロでした。
3位にはあまり目立ちませんでしたが、ライコネン。
KERSの効果でスタートダッシュを決められたところが大きかったですね。
ちょっとレッドブルの元気がなかったのが気になります。
気温が高かったので、ブラウンGPには有利で、レッドブルには厳しい環境だったのでしょうか。
そこに、復活してきたマクラーレンと、フェラーリが絡んできて、レッドブルはその分下がってしまった…ということ?
伸び悩み感のあるレッドブルはKERS搭載も考えているそうですね。
それはそれで面白そうですが、色々と変更していかなければなりませんから、それだけの余裕があるのかどうか…。
しかし、バレンシアで一番残念だったのは、ルカ・バドエル。
金曜のフリー走行からタイムが出せず、予選ではまさかの最下位。
決勝でも17位フィニッシュと、散々な出来でした。
これならば、シューマッハーか佐藤琢磨を…とは言いませんけど、マルク・ジェネ待望論が出ても仕方ないですね。
F1は04年から遠ざかっていますが、それでも今年はル・マン24時間耐久レースで優勝も果たしています。
F1にレギュラードライバーとして参戦していた頃から、実力は十分あるドライバーと言われていましたし。
フェラーリは次戦もバドエルで戦うことを決めました。
確かにレース終盤はようやく感覚が戻ってきたようですしね。
もしかしたら開発の力は高いから、マシンのテスト的な意味合いで走らせているのかもしれませんね。
…しかし、これ以上フェラーリに泥を塗るようなことがあれば、次は当然ないでしょうけど。