シューマッハー、F1復帰を断念

 残念ながら、マッサの代役としてF1復帰を目指していたミハエル・シューマッハーですが、F1復帰を断念したと発表しました。
 後任はテストドライバーのルカ・バドエルとなるそうです。


 シューマッハーは2月で行われたバイクレースで頚部を骨折。
 昨日のテスト後、その個所に痛みが出たことで、今回の復帰キャンセルに至ったとのことです。


 シューマッハーの復帰には当初から個人広報が疑問視していましたし、ここ2,3日で「いまだにF1復帰の正式発表が出ないのは、何かあるのではないか?」と言われていたところでした。
 しかし、一方で新型ヘルメットが発表し、今週末にも再度F2007でのテストが噂されるなど、復帰に向けて準備が進んでいると思われたのですが…。


 個人的には、あのシューマッハーの力強い走りが再度見られることをとても楽しみにしていたので、非常に残念です。
 しかし、体調が万全ではないというのであれば、仕方がないのでしょうね…。



 後任のルカ・バドエルは、97年から長らくフェラーリのテストドライバーとしてチームに貢献してきた人物。
 99年には下位チームのミナルディでレースドライバーを兼任し、ヨーロッパGPでは一時4位を走行するもマシントラブルでリタイアし、悔し涙を流した…というシーンが印象的でした。
 結局その年はポイントを獲得できませんでしたが、その翌年以降のミナルディのマシン開発に大きく貢献したとも言われています。
 それほどにマシン開発能力に長けたドライバーと言えるのでしょう。


 その頃から個人的に好きなドライバーの1人でした。
 そういった苦労人がフェラーリのレースドライバーとして日の目を見ることになる、というのもまた1つ興味深いポイントだと思います。
 99年にシューマッハーが負傷した時も代役としては認められず悔しい思いをしたドライバーですから、今回のチャンスでぜひともいいところを見せてほしいですね。



 そういえば、ルカ・バドエルはイタリア人ドライバー。
 自国のドライバーがフェラーリを駆るのは、94年のニコラ・ラリーニ以来となります。
(しかも、ラリーニもその年のテストドライバーで、レギュラードライバーとしての代役という形だった。)
 フェラーリではドライバーへのプレッシャーを考え、イタリア人ドライバーはなるべく乗せないようにする…なんて話しも聞いたことがありますし(相応しいイタリア人ドライバーがいなかっただけかもしれませんが)、今回のバドエル起用はそれはそれで大きなサプライズなのかも知れません。
 もしテストドライバーを起用するにしても、スペイン人のマルク・ジェネの方なんじゃないかと思いましたし。
 35歳のジェネの方が3歳若いですしね。
 とにかく、バドエルには頑張ってほしいと思います。



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