ネット・バイアーノ獲得について改めて

 昨シーズンが終了した段階で中盤を1人増やした4-5-1の方が今のジェフには適しているとある程度は解っていたと思うのですが、きちんとした準備(補強の面でも戦術的にも)もなく2トップにこだわって苦戦…。
(ミラー監督からすればカウンターからの得点を増やすために、前線を2枚にしたかったのかもしれませんね。)
 結局2トップではいい試合が出来る場合が少なく、4-5-1に戻してここ数試合はまずまずのいい内容の試合が出来ているのではないかと思います。


 そう考えてみると、ジェフはだいぶ遠回りをしてしまったんじゃないかなぁと。
 ただ、遠回りすることが絶対に悪いとは限らないとも思います。
 そこから何かを学べばいいわけだし、同じミスを繰り返さなければ1つ成長したことになるはずです。



 そんな中で、FWであるネット・バイアーノの補強。
 少なくともここ数試合の戦術にピッタリフィットするとは思えないわけですが、しっかりとした準備は影で出来ているのでしょうか。
 もっと言えばバイアーノを獲得した強化部側と、現場の指揮官である監督がしっかりと同じ絵を描いた上で、冷静に現状を把握できるているのかどうか…。


 もしかしたらミラー監督は4-4-2に期待を寄せているところがあるのかもしれませんね。
 しかし、果たしてうまく2トップにして、今のチームが機能するのか。
 せっかく4-5-1にして中盤を厚くして改善されてきたパスワークが、2トップにして消えてしまわないかどうか。
 また、遠回りにならなければいいのですが…。

 
  

 ただ、一方で神戸戦でのジェフの試合内容を見ると、なかなかこれ以上チームは良くなっていきづらいのかなぁ…とも感じてしまいました。
 SHが自由に攻撃できている試合はいいのだけれど、そこをマークされると次の攻撃パターンがない。
 ボールはつなげるようになってきたけど、そこから人が有機的に動き出すことは少ないから(基本ミラー監督は追い越す動きを優先していないし)相手を崩しきれない。
 その結果、パスをつないでいっても、最後は個人能力に依存してしまう傾向にある。
 守備に関してもDFラインはメンバーも変えて少しずつ安定してきたけれど、90分間プレスが持たず間延びしてしまうところがある…。
 相変わらず無失点に相手を抑えるほどの、堅守は作られていない…。


 酷く悪いわけではないのですけど、ある程度ミラー監督のやりたいサッカーは出来てしまったのではないかと。
 早くも完成形に近づいてしまったのではないかと感じてしまいました。


 そういった中で、チームの限界を突破するためには、個人能力に期待して新戦力を獲得するというのりに適っているのかもしれません。
 けれど、重要なのはその個人能力をチームが活かしきれるのか。
 バイアーノがチームにフィットするのかどうかでしょう。


 そうでなければ、宝の持ち腐れにしかならないですからね。
 いい方向に進むことを期待したいところ…ですが。