ラストパスの精度も確かに問題だけれど…


フィニッシャー(パス・レシーバー)巻誠一郎は、例によって忠実に、ニアポスト勝負スポットやファーポストの勝負スポットに「メリハリが効いた全力スプリント」で走り込むけれど、いかんせん、ラストパスやラストクロスが出てこない。アレックス・ミラー監督も、そのコンビネーション(イメージ・コミュニケーション)の精度を上げることが課題だと言っていた。(湯浅健二氏
 確かにラストパスの精度は低く、ミラー監督はずっとそれを指摘していますね。
 特に今年はその話しが多いんじゃないかと思うのですが。
 それはそれでその通りだと思うし、そういった補強が出来ていないことも大きな問題だと思います。


 ただ、ラストパスの精度以前に、ラストパスを上げれるような形すら出来ていないことも同じように大きな問題だと思うんですよね。
 プレーの精度に関しては今すぐに上がるようなものではないのだから、いくら言っても仕方がない。
 もちろん監督としてはそれを選手に指摘することで、選手の意識を高め向上を促すことも重要なのかもしれないけれど、一方で精度が高まらないのならラストパスを出しやすい環境を作ることやラストパスを出せる回数を増やすことも重要なんじゃないかと思います。
 そのあたりがまだまだ足りない部分ですね。
 


 もちろんリバプールに比べればラストパスの質が低いのは明らかで、あのレベルになれば細かなビルドアップの形を作らなくても例えばDFラインから速く高質なラストパスがポンっと出て、その一本のロングパス(=ラストパス)だけで一気にチャンスが作れてしまうなんてこともあるでしょう。
 けれども、選手の質から考えてジェフではそれは現実的ではないのだから、今すぐに望むのは難しいところ。
 それならば、複数の選手がボールに絡む組織的なビルドアップを、練習の段階から少しずつ作り上げていかなければいけないんじゃないでしょうか。