攻撃の最後の部分に対する疑問点

 土曜日に行われたバーレーン戦は1-0で日本の勝利ということになりました。
 日本からすれば、クロスを上げるところまではうまくいった試合だったのではないでしょうか。
 今までの相手はオーストラリアも含めて、日本の攻撃パターンであるサイドの裏のエリアをかなりケアした守り方をしてきたと思います。
 しかし、今回のバーレーンは敢えてそこをあまり意識せず、その分中盤やゴール前の守備を強めてくる戦い方だったんじゃないでしょうか。



 そのバーレーンの狙いは面白いものだったんじゃないかと思います。
 日本はクロスを上げるところまではうまくいくものの…
ラストパス(クロス)にアイディアが感じられない
ゴール前の選手がフィジカルが弱く踏ん張れない(FWが何度も相手CBに潰されていましたね)
そもそもゴール前に人がない
 ということで、サイドを崩すのが代表の大きな狙いだったはずなのに、サイドを崩してもなかなか決定機が作れない展開だったのではないかと思います。
 だから、日本の出来が良いように見えて、チャンスらしいチャンスはなかなか作れませんでした。
 マチャラ監督はそのあたりの日本の課題も、織り込み済みでやってきたのではないかと。
 日本を止める方法として、1つの策を示した試合だったのではないでしょうか。


 個人的にはそこまで「シュートを打て」とは思いませんでした。
 確かに幾度かは中盤の選手が高い位置で前を向けたシーンがあったとは思いますけど、相手も引き気味でミドルシュートを消すような守り方をしていたように感じましたし。
 やはり初めから「守ろう」とする相手を崩すというのはそう簡単ではないのでしょう。
 だからジェフもコツコツと勝点を増やせているのだろうし(笑)
 

 それよりも個人的にはサイドを崩した後の外と中の動き。
 そして中と外の人選。
 このあたりに不安というか、疑問を感じました。


 「サイドを崩す」というのは日本の一番やりたい形なのだと思うのに、サイドを崩せてもチャンスらしいチャンスを作れないというのは、やっぱりちょっと心配になります。
 結局得点パターンはセットプレーだけなのか、と思えてしまう。
 しかも、そのセットプレーも合わせる形だとターゲットはCBの2人だけ。
 だから結局得点が動いたのは直接FKだけでした。



 そのあたりの攻撃の形が見えてこなかったかなぁと。
 …でも、個人的にはそこまで悪いとも思えませんでした。
 ポゼッションしてシュートまでいけないとどうしてもフラストレーションが高まるけれども、相手がしっかりと守っているとそう簡単にはシュートまでいけないのでしょう。
 しかもバーレーンの守備はただ退いているだけでなく、しっかりと日本を研究した上で守備を固めてきたように思います。


 ただし、攻撃の最後の部分にはやはり疑問がある。
 しかも、その疑問は前から感じていたもので、それに対する監督の答えがなかなか見えてこないというところで、どうしても疑問にかんじる部分はある。
 その答えをいつ出してくれるのか、それともこのまま疑問のままで2010年まで行くのか。
 個人的に妥協している部分(ようするに前線の高さや強さの部分)もあるのかなぁと思うのですが、妥協した状況で勝てるほど世界は甘くはないんじゃないかと思うのですが…。



 …まぁ、たぶん先日話した新居の使い方の話しと似たような考え方で、カウンターならちびっ子だけでもある程度形が作れるってことなのかもしれませんけどね。
 世界レベルの相手なら、遅攻じゃなくカウンターからの形が増えるという発想なのでしょうか?
(ジェフの場合カウンターしか作れない…ってところなんですけど。まぁそれは仕方がない。)
 でも、世界レベルの相手だとカウンター潰しもしっかりとやってくるんじゃないかと思うんですけど…。