五輪代表監督、フル代表監督が兼任?
…出来ればいいとは思うけど、本当に出来るの?
07年くらいから北京五輪世代にもフル代表に呼ばれる選手が出てきて、選手の取り合いになって五輪代表は苦しんでいました。
特に08年は内田、長友、香川あたりが招集されたせいで、チーム作りがかなり遅れましたね。
何でそうなってしまったのかって言ったら、単純に日程が被ってるからでしょ(笑)
トルシエ監督の時は、W杯予選もなく今ほど全体的なスケジュールが厳しくなかったから出来たけど、今はそういった余裕ないんですよね。
フル代表とJリーグだけでも厳しい状況だから、フル代表と五輪代表の活動日程を重ねることで、余裕を作っていました。
それずらしてJリーグ、フル代表、五輪代表と重ねることなくやるのは、今の日程じゃ不可能でしょうねぇ。
かといって、日程が被る時だけ代理監督を立てる…とかも厳しいでしょう。
少なくとも北京の強化日程は、それほどフル代表との日程が被っていたはずです。
それならやっぱり他に五輪監督を決めるべきじゃないかと。
あと気になるのが、導入時期。
来年からやるなんてニュースもあります。
しかし、これを導入するうえで「北京五輪代表は軸とベースができていなかったから、早めに監督を固定したい」という話しがあったはずです。
けど、この年代って凄く選手の成長が不安定。
05年の頃は本田圭や、本田拓、青山直あたりはまだまだ軸になるレベルの選手ではなかったし、内田や長友や安田など若い世代の成長はこれからだったはず。
逆に05年の頃は平山、増島、兵藤、カレンあたりは北京五輪でも主力だろうと思われていたのに、ようやくここ1年くらいで巻き返してきた感じ。
この3年間の中でかなり苦しんだ時期があったわけで、当初から期待されていた彼らでベースを作ろうにも難しかったはずです。
しかも、家長だとか北斗のように、まだ体が出来ていないがために大きな怪我をしてなかなか調子を戻せない選手もいます。
そういった問題がこの若い世代にはどうしてもあるのだから(しかもこの世代はJリーグに入って出場機会などで苦しんだりするから)、「軸とベースが出来なかった」という問題に対して「早く監督を選べばいい」という対処法は間違ってるんじゃないかと思います。
それと、もし来年から監督を選ぶのであれば、2009年からW杯(2014年)までという長期間のプランになります。
もしもビックネームを呼びたいとかであれば、それは不可能じゃないかと。
そんなに長く日本でやってくれる監督なんていないでしょ。
しかも早くにビックネームを呼ぶと、2010年までは岡田監督と“双頭”になっちゃう。
とはいえ、上の記事のような、岡田監督が兼任するってのはもっとないでしょ。
だって、岡田監督は10年W杯でひとまず終わりでしょうからね。
その先のロンドン五輪は少なくとも今は関係ないはずで。
色々考えていけば意外と兼任ってのは難しいように思います。
一番のベストは韓国のようにフル代表監督を決めて、その代表監督が信頼できるアシスタントコーチに五輪代表をやってもらうことじゃないでしょうか。
でも、それをやるのなら、やはり2010年W杯の後でしょう。
そうじゃなきゃフル代表の監督は決められないはずで、それより前に14年W杯までの代表監督を決めるっていうのは、現代表監督に非常に失礼なことですからね。
ってか、本来は10年までの反省を踏まえて、新監督を決めるものだと思いますし。