「俺達は弱い!」

 これがジェフの現状ですよね。




 選手は頑張っているのかもしれないけど、切り替えは遅いし攻撃時も守備も集中力を欠く時間帯が多い。
 それがメンタル的な問題なのかスタミナに問題があるのかはわからないけれど、それ以外の一対一での部分なども含めてまだまだ全然物足りない。



 戦術に関しても昨日話した通り、若干疑問に思うところがあります。
 狙いは理解できるけど、果たしてそれが本当に有効な戦術なのかどうか。
 少なくとも今のところは中盤からのプレッシングにしても、DFラインの守備システムにしても中途半端で、戦術が浸透しているようには思えません。








 要するに「俺達は弱い!」ってことです。
 悲しく、とても残酷な話しですけどね。








 磐田戦の前にフクアリで「去年と違って一試合勝てばガラッと変るはずなんだけどなぁ」なんて話しをされている方がいたのですが、残念ながら私には全くそうは思えません。
 ここまでリーグ戦8試合が経過して、0勝2分6敗。
 勝点はたったの「2」で、1つ上の札幌との勝点差は「5」もあるのです。
 しかも、8得点19失点で得失点差-10も、見事に18チーム中最低の記録。




 要するに一番下です。
 J1で一番弱いのです。


 


 こういった意見に、違和感を持ったのはこれが初めてではありません。
 今シーズン始まって1,2試合しか終っていない時点で、「クゼはアマルよりいい」とか「昨シーズンよりは強い」とかって意見が出ていたのです。
 冷静に見ればそれもないでしょう。
 監督を抜きにしたって、日本代表クラスの選手が一気に5人も抜けた上、新体制になってまだ1、2ヶ月しか練習していないチームが、昨シーズンよりも強いなんてことはありえないですよ。
 

 なんだかそうやって昨シーズンと比べる方って、自分がブーイングしてアマル監督を追い出して「アマル以下の監督なんていない」なんてことを言ったもんだから、その自分の行為を正当化するために、今のチームを擁護せざるを得ない状況なんじゃないかなぁ…と思えてならないんですよね。
 まぁ、どうでもいいことですけど。










 今がダメだからってブーイングしろとか、そういったことをいってるわけじゃありません。
 もっと現実を直視すべきじゃないかということです。


 これから戦術をモデファイしたり若い選手が成長してくれば、徐々にチームが良くなってくる可能性というのもほんの少しは残されているかもしれません。
 けれど、少なくとも今のままじゃダメなんです。


 端的に言えば、このままチームが変われなければジェフは降格するのです。
 昨年以下の順位になる可能性だって、十分にあるはずです。
 楽観視するだけじゃなく、それを理解して今後のシーズンに臨まなければいけないのではないかと思います。










 …というのも、去年も同じような感じだった気がするんですよね。
 シーズン序盤は激しいチームへのブーイングもなく、淡々とシーズンが進んでいった印象がありました。


 けれど、なかなか結果の出ないままシーズンが経過し、シーズン途中で今まで溜まっていたストレスが一気に弾けてブーイングが始まった。
 要するに「現戦力を考えるとこの結果は酷すぎる!」、「もっと出来るはずなのに何故できていないのか!!」と。


 でも、実際には昨年だって戦力は厳しかった。
 日本代表でも主軸クラスでキャプテンでもあった阿部、マスコミなどから日本代表候補にも名前があがるほどの実力があり精神的支柱であった坂本に加え、オーストリアリーグ得点ランキング2位マリオ・ハースブンデスリーガ2部チームで10番を背負うクルプニなどの穴は、(怪我人もあって)結局埋められなかったんですから。
 しかも、大量に招集された日本代表選手達のコンディションはボロボロ。
 周りが言うほど良い状況ではなかったはずです。









 なんだか今年も同じような雰囲気が出てきました。
 戦力はダウンしているはずなのに、そこから現実逃避して「もっと出来るはずだから」、「去年より状況はいいから」と期待してしまう。
 「前向きな気持ちで戦うんだ」と言えば聞こえがいいけれど、現実を受け入れらずに楽観視だけしてしまうのであれば、それは前向きとは言えませんよね。
 ただの能天気であって。

 そして、その期待の分結果が出ないと反動が大きくなり、いつかは一気に爆発するのではないかと心配になってきました。





 だから、爆発する前に冷静に見極めるべきなんじゃないかと思います。
 「今のジェフは弱い!」と。
 


 「なぜ勝てないのか?」
 簡単なことです。弱いんです、ウチが。
 驚くことなんか何も無い。
 戦力にせよ、戦術にせよ、何もかも周りのチームと比較して足りてないんです。


 だって、最下位ですもん。
 それは夢でも幻でもないんです。
 弱くなければ、8試合経過して偶然未勝利で偶然最下位なんてありえないですよ。


 巻とボスナーがいなかったから負けた?
 それも嘘嘘。
 いたって勝ってないですもん(笑)






 いいじゃないですか、「俺達は弱い!」からスタートしたって。
 ここから現実をきちんと受け止めて、少しずつ少しずつ強くなっていくです。
 本当に弱いチームが一気に強くなるなんてこと、ありえないですから。 
 

 いちいち監督を比べたり、昨年のチームと比べなくたっていいんですよ。
 わからないですって。数ヶ月じゃ監督の力量なんて。


 第一アマル監督は戦術家というかトレーナータイプだったけど、クゼ監督はモチベータータイプでどちらかというとセレクター気味の監督さんでしょ。
 2人を比べるのは非常に難しいことだと思います。
 どっちのタイプがジェフに合うのかって話しは別にして。






 今年のジェフは、ゼロからどころかマイナスのスタートです。
 少しずつ良くなっていると思いたい気持ちもあるけど、現状を見るとそれほど良くはなっていません。
 攻撃はフルゴビッチと馬場頼りで少しずつ形は見えてきましたけど、逆に肝心の守備はむしろ開幕時より後退しているように思います。





 現状は厳しいですが、サポーターとしては今年のジェフは初めから良くない状況なんだと理解して、一試合一試合懸命に応援していくしかないんじゃないでしょうか。


 現実から逃げずに。
 「このチームはいつ勝てるんだろう?」じゃなく、「ダメダメなチームだけど俺達が勝たせるんだ!」くらいの気持ちで…ね。











 ところで、こんなこと言ってますけど、個人的には苦痛ではなくむしろ楽しんでみています(笑)
 逆境を楽しむとでも言いましょうか…。


 確かにすんごく悔しいし、絶望感すら出てきました(笑)
 方向性は好きじゃないし、戦術も心配だし、選手も出し切れてないと思っているし。
 しかも、昨日は一日中悔しくて色々と悩んでたのに、下で紹介するブログのテンションに正直いらっとしてきたりして…。


 けど、今期苦戦するのはわかってたし、自分自身は産みの苦しみを味わっている感じです。
 チームを立ち上げるというのはどんな世界でも難しいですけど、完成度が低いからこそ無限の可能性を秘めているわけですし。


 ただ、「ここを乗り切れば大丈夫」だとか「このままならいつかは良くなるはず」とか、そんな甘ったるいことは一切思いません。
 「選手は頑張ってるから」っていうけど、ライバルの選手達も頑張ってるんです。
 名古屋の選手だって、サボって首位にいるわけじゃないんですから。