「俊輔効果」で長者番付17位


世界サッカークラブの06-07年シーズン長者番付が発表され、MF中村俊輔(29)の所属するセルティックが17位と初めて上位20クラブに入った。国際的な監査法人デロイト調べによると、セルティックは昨季は欧州CLで決勝トーナメントに進出するなど大躍進。スコットランドリーグMVPに輝いた「俊輔効果」もあり、収入1億1180万ユーロ(約173億円)を挙げた。
 「俊輔効果」といえば聞こえはいいけれど、ようするにこれは「ジャパンマネー」であり、欧州ではもっとはっきり「俊輔によるアジアマーケットによる収入が大きい」と書かれている記事も多くあります。
 水野もその一端に加わったことを、きちんと把握しておくべきではないかと。


 こういった裏でうごめくお金の話を一切日本のマスコミが報じないこと、あるいは日本のファンが不安視しないことに関してちょっとした違和感を感じております。





 F1ではこういう話しは日常茶飯事。
 F1を見るためには日本人も欧州的視点で見ていかなければいけませんし、日本の雑誌などにも欧州人の記者が書いた記事がたくさん載っていますから、ダイレクトに話しが伝わってくるわけです。


 でも、サッカーだと違う。
 俊輔や水野に悪いイメージの記事を書いたら、マスコミも被害を受けてしまうんでしょう。
 オシム監督が協会に強奪された時のように…。





 決して「ジャパンマネー」のおかげで欧州の舞台にチャレンジできることを、全否定するつもりはありません。
 でも、お金目当てで選手が正当なサポートを受けられない場合だってたくさんある。


 日本人への差別を受けていないか(スポーツではよくある話し)、客寄せパンダになっていないか、選手にとって無駄な時間を過ごすハメになっていないか、水野だったら俊輔の代役として無駄なプレッシャーを受けていないか…。


 そのあたりの心配をせずに単純に試合に出た、出ないなんてニュースだけ見ているのなら、それは真の意味での応援とはいえないでしょう。
 実際、中田ヒデの時なんかはスポンサー絡みで決められた試合数に出さなければいけないなんて噂もあったし、試合に出たからといって喜ぶわけにもいかないんじゃないでしょうか。


 サッカーとお金と政治と…色んなものが絡み合う舞台に水野は飛び込んだわけですから、その全体を見ながら応援していかなければ。
 リップサービスなんて、当たり前の世界ですからね。










 ここから追記。
 セルティックがお金持ちチームかどうかというのは正直、微妙なところだと思います。
 欧州のクラブチームによくあるように、セルティックもCLに出れたか出れないかで大きく違うわけですから。
 05年の上半期の収益が約2億5000万円だったということでもわかるでしょう(収入じゃないよ)。
 対して俊輔のグッズの売上はユニフォームだけで約8億5000万円
 そこからいろいろ引かれるとはいえ、マフラーとか他にもグッズは多数はあるはずだし、TV放映権もある。
 ついでに言えばセルティックは株式を公開してるんで、いいニュースが流れれば流れるほど(経済面のニュースも含め)、クラブにとって利益が増えるわけで。
 (逆に俊輔が移籍となれば株価は当然下がるでしょうな。それを下げさせないためにも俊輔2世が必要だったという読みもある。)


 もちろんCL本戦にに毎年出れる保障があるのなら、俊輔の利益もお小遣い程度かもしれない(けど「俊輔がいるうちにそのお金で2,3人かっちゃおうぜ」という書き込みが現地の掲示板に書かれていたように、それでも大した額だと思うが)。
 しかし、CL本戦に出れなかったときの収益の差は大きいわけであって、その保障としてジャパンマネーが必要だったと考えるのはおかしくないのではないでしょうか。
 オシム監督がいた頃のシュトルム・グラーツの時ほどではないでしょうけどね。


 

 ただし、俊輔マネーに関してはあまり文句を言うつもりはないですけどね。
 俊輔はチームでレギュラーを勝ち取ったからこそ、ここまで現地で騒がれているわけですから。
 試合に出れなければ、大した経済効果もなかっただろうし、現地も冷たいものだったはずです。


 でも、水野はこれからですから。
 けども、世間は水野を俊輔二世として期待するでしょう。
 そのギャップに不安を抱いているわけです。
 一度おいしい蜜の味を知ってしまったわけですからね。





 熱が上がってきたー(笑)