J1第24節 新潟対千葉 プレビュー

 この試合が終れば、一度は代表の遠征のおかげで小休憩。
 この試合にも勝って、すっきりとした状態で休みに入りたいところです。
 上位争いに顔を出している新潟。ビッグスワンでは強いチームですし、気を引き締めて戦いたいところです。



 中断明けからここまでの試合を振り返ってみると、シーズン前半の課題をだいぶ解消してきたように思います。
・思い切ったシュート、チャレンジの少なさ
・ビルドアップ時のパスミスの多さ
・2列目からの飛び出しの少なさ(運動量の少なさ)
・攻守の切り替えの遅さ
・ピッチ上での声の少なさ
 

 宮城合宿で多くの試合をこなしたことで下村、池田、新戦力がフィットしてきたこと。
 工藤を筆頭に、若手である水野、水本、山岸、青木あたりが順当にしたこと(岡本の育成は上手く行かなかったけど、今のチームは世代交代を積極的に行っている)。
 そして、チームを引っ張るべき存在である巻、勇人あたりが、メンタル面で成長してきたこと。


 これらが上手く機能して、一気に課題を克服したといった印象を受けます。











 とはいえ、中断明け後も3勝2敗ですからまだまだ課題もあるわけで。
 1つは前から言われていた通り、90分間トータルで考えたペース配分。
 大分戦では上手くいったけれど、他の試合ではまだまだ。
 特にレイソル戦は後のことを考えれば、出来れば引き分けに持ち込んでほしかった試合です。




 それと、相手の中盤の飛び出しへの対応。
 ここまでの試合を見ていると、ジェフのDFラインが綺麗に揃っている状況ならさほど怖くはないのですが、相手FWが引いて空いたスペースに入られてくる時が非常に厄介です。
 アマル監督はイビチャ監督以上にDFラインの押し上げを積極的に行っており、それ自体は歓迎すべきことだと思うのですが、当然その分リスクも伴います。
 このあたりは下村とDFが積極的に話し合って、解決して欲しいところ。 
 具体的にはどのタイミングでマークを受け渡すのか、という話しになってくるでしょう。




 もう1つは、レイナウドの使い方。
 中盤に引いてくるのは構わないのだけれど、引いてボールを貰った後にどうするのかがなかなか見えてきません。
 簡単に近くの選手に叩くのか、サイドを変えるのか、一度後ろに戻すのか…。
 他選手との連係もあるのでもう少し様子を観なければいけませんが、今のままだとレイナウドが狙われてしまうので、これも解決しないと。




 そして最後に、羽生、山岸、巻、水野、水本と、代表組のコンディション。
 これはどうしようもないところもありますけどね…。代表選手の代わりがいるだけの戦力があるはずもないし(笑)
 だから、レイソル戦で水野を外して羽生の右ウイングが機能したのは、長い目で見れば大きいわけです。
 水野も休めたわけだし。



 一番、いなくなって困るのは巻かもしれませんね。それか山岸か。
 巻がいないとターゲットがいなくなるし、守備にも不安が残ります。
 新居も大分戦を見ればわかると思いますが、J1ではまだまだドリブルは通用しない相手が多い。
 裏を突く技術はJ1でも屈指でそれ自体は素晴らしい能力だと思いますけど、研究されれば意外と簡単に止められてしまいます。
 要するにDFラインを下げるということですけど、DFラインを簡単に下げられないためにもくさび役の巻が欲しいところ。
 レイナウドではその役は無理だし、でもレイナウドがいないと新居は活きないし…。
 というジレンマがあるわけです。新居を生かすためには巻とレイナウドが必要になってくるわけですが、それでは中盤がね…。 



 新居の活かし方も課題の1つかもしれません。
 解決できるかどうかは、今のところ見えてきませんけどね。
 磐田戦でやったように山岸を中に入れて、ターゲットにするというのはアリかもしれませんけど。










 こうやって見ていくと、課題も多くあります。
 けれども、大きな課題は解決の方向に向かっているわけだし、未完成な分、可能性もあるというもの。
 あとはコンディション調整。
 代表組に関わらず、今の調子を維持するためにはコンディションの調整が非常に重要になって来るでしょう。


 酷暑を乗り越え、これからは涼しくなっていくでしょうから暑さにやられることはないと思いますが、怪我の心配はいつだってあります。
 そこだけは、全員が注意して戦っていって欲しいと思います。 




 まぁ、まずは今日の新潟戦。