アジアカップ第3戦 日本代表 - ベトナム代表

 いい内容の試合だったのですが、序盤の失点はいただけませんね。
 やはり、あの異様な雰囲気に飲まれてしまったんでしょうか。
 相手がかなり先制点を意識してきたというのもあるでしょう。
 先制点を奪われるまでの動きは、向こうの方がよかったですね。


 それと、中盤の守備。
 中盤の守り方の基本である、「遅らせて囲む」が出来てないシーンが多すぎるように感じます。
 チーム全体の守備の意識はキリンカップの頃に比べてもかなり高くなっていると思うのですが、やはり中盤の選手達の守備能力にはまだまだ不安があります。
 決勝トーナメントまでに修正できればいいのですが…。
 






 先制されてからはほぼ日本ペースでしたね。
 ひどかったコンディションもある程度落ち着いたように見えるし、同じメンバーで2試合目ということもあり連携面も徐々によくなってきています。
 攻撃面では、遠藤のポジショニングがより高くなり、前線が孤立するということがほとんどなくなりました。


 また、UEA戦では高原ばかりに集中していたラストパスのターゲットが、ようやく巻にも来るようになりました。
 巻もいいボールさえ来ればあれくらいは出来る選手。
 もちろん、相手選手のフィジカルがそれほどではなかったということもあるし、ボールがすごくよかったということもありますけどね。





 宇都宮氏が不安視していた高原依存の問題。
 オシム監督はそれを気にして、この2日間で修正してきたのかもしれません。
 高原への依存は日本チームに問題が生じるだけでなく、相手チームにも読まれやすいという戦術的な不安も抱えることになってしまいますからね。







 まぁ、しかし、それらを含めてオシム監督はやっぱりすごいですね。
 これだけの短時間で、あのような素晴らしいパスサッカーを出来るようになるんですから。


 ベトナムもいいチームでしたけど、まだまだチーム作りの基本である「退いて守ってカウンター」のレベル。
 けれど、日本代表はそのあたりのチーム作りを無視して、いきなり「人もボールも動く攻撃的なパスサッカー」をやっているんですからね。
 改めて、すごいことだと思います。