アジアカップ予選 日本代表 2-0 イエメン代表

　試合前の阿部は、いつも以上に緊張しているように見えました。
　集中しているというより、硬くなっているような印象。チームも前半は阿部の表情と同じように、硬く、ぎこちないサッカーでしたね。
　後半、羽生や佐藤兄弟など、阿部に馴染みの深い選手が増えるにつれ、いつもの阿部の表情に戻っていました。ゴールも、阿部らしいダイナミックなヘディング。あれで、阿部がなぜセットプレーをけらないのか、世間にわかってもらえたんじゃないでしょうか。

　試合内容は、全体的に低調。
　特に前半は、相手が引いてきていたから、ある程度のところまではボールをもてました。
　しかし、前の選手の動きが少なすぎるため、縦へボールが出せないし、楔のボールを出せてもフォローが少ないため、そこからの展開が出来ません。また、サイドの2人もきれが無く、オーバーラップをする動きを見せても、そこで止まってしまい、前の選手を追い越すまでは行きません。
　そのため、攻撃が手詰まりになり、イライラする時間帯が長く続いてしまいました。
　後半、羽生が入ったことで、攻撃の潤滑油となり、チームに流れが出てきました。
　また、阿部が1つ低い位置に入ったことにより、ボールをまわせるようになり、やっとある程度のスピードを取り戻してきました。

　後半の動きはまずまず。しかし、判断スピードの遅い選手がいたり、暑さもあって運動量の少ない選手がいたり、チームとしてはまだまだ。
　でもこういう辛い経験をしてこそ、若い選手たちが成長していくのかなと思ったり…。見ているほうはハラハラですけどね。

　それにしても、なんで羽生と勇人をスタメンにしなかったんだろう…。はじめから後半勝負だったんでしょうか。
　ジェフの四人プラス寿人が一緒に出てきたときは、とても感激しました。
　けど、素直に喜べる試合展開ではないし、まだまだこれからですね。
　巻はフィニッシュに入るところまではよかったんだけど、最後だけがなぁ…。