日本代表、U-23アジア選手権予選突破

 リオデジャネイロオリンピック予選を兼ねる、U-23アジア選手権の予選3戦を戦った日本代表。
 3戦全勝で無事、予選通過ということになりましたね。
 決定力不足を露呈したところもありましたが、全体的に見れば確実に結果を出した予選と言えるのではないでしょうか。
 過去の五輪予選、W杯でも苦戦することは多かったわけで、得点面においては苦しんだところもありますが、チームとしては安定したサッカーができているのではないかと思います。


 月並みではありますが、一か所短期開催でマレーシアでの戦いになったことで、過密日程と気候、ピッチの問題が一番の悩みだったのではないかと思います。
 選手を抱えている所属クラブは、ここからのコンディション回復などにも悩まされそうですね。
 今回の3試合でも感じましたが、よく言われているように恵まれた環境で戦える日本の選手たちだからこそ、劣悪な環境へ苦しむ部分が出てしまうところもあるのでしょうか。
 しかし、国内のピッチ環境を整えることは、普及や育成においても重要だと思いますし難しいところですね。 



 それでもやはりこのチームにはタレントが十分にいるし、変に悲観することはないように思います。
 今年行われるU-17W杯には5大会ぶりに本戦出場を逃すなど日本サッカーの将来に不安を感じる意見もありますが、少なくともU-22日本代表はポジションによる穴も少なく可能性を感じるチームになっているのではないかと思います。
 以前も話した通り、チームとしても守備に関しては手倉森監督らしく、綺麗なポジショニングからの安定した守備組織を形成。
 攻撃においても連動した動きが作れており、サイドアタックや2列目を使う形など攻撃のバリエーションも作れている印象があります。


 過去の五輪チーム以上に、攻守に組織がしっかりと作れており、かつ無理なく戦えている印象です。
 正直、手倉森監督ということで攻撃などはもう少し固く作ることになるのかなと思っていたのですが、柔軟性も感じるチームになっているのではないでしょうか。
 今のところは、悪くないチームになっているのではないかと思います。



 将来的な面を考えると、タレントは多いものの、ここから飛び抜けた選手が出てくるかどうかが重要になっていくのでしょうか。
 同じような選手が増えるだけではレベルはなかなか上がっていかないし、最終的には数年後にフル代表でレギュラーを争うような存在が出てきてほしいところ。
 海外組も在籍するこのチームですが、この3試合ではそこまで飛び抜けたものを感じませんでしたし、それぞれの選手にもう一皮むけてほしい…とも感じなくもありません。


 また、チームとしてはU-23アジア選手権グループリーグとトーナメントを実施する一発勝負で、上位3チームに入らなければ五輪出場権を得られないレギュレーションになりました。
 五輪出場は狭き門と言えるでしょうし、一発勝負の難しさもありますから、しっかりと準備をしていかなければいけないということになります。
 とはいえ、ジェフでも一発勝負の難しさは痛いほど感じてきましたし、特別に出来ることというのは少ないでしょう。
 しっかりとコンディションを合わせること、相手チームを研究すること、そして着実にチーム力を上げていくことなどが求められるのではないかなと思います。