ダブルポイントの最終戦アブダビ、可夢偉も出場
今週末行われる最終戦アブダビGPを前にして、一度は破産宣告を受けたケータハムが管財人の下で出場することが決まりました。
ケータハムは最終戦での復帰に向けて、クラウドファウンディングで資金集めを行ったものの予定額には届かず。
しかし、他に何とかスポンサーも付けて出走が決まったようです。
今季のケータハムは小林可夢偉、マーカス・エリクソン、アンドレ・ロッテラーをすでに走らせていましたが、現在のF1はシーズン中に1チーム4人のドライバーしか出走できないルールがあります。
そのため3人のうち1人は出走しなければなりませんが、ロッテラーは出場を否定し、エリクソンも早々にケータハムからの離脱を発表していました。
来季のザウバー移籍が決まっていたエリクソンとしては、まともに走れるかわからないケータハムで走って、評価を落としたくないなどの思惑があったのかもしれません。
一方の可夢偉は来季の状況も決まっていないこともあって、何かしらアピールできれば…という思いもあったのではないでしょうか。
最終戦の出走が発表になりました。
GP開幕前日となる木曜日にウィル・スティーブンスの起用が発表されました。
23歳のイギリス人であるスティーブンスは、ケータハムのアカデミー出身ドライバーでありケータハムでF1マシンのテストも経験しています。
2人目のドライバーがギリギリまで発表されず、無事にケータハムが出走できるかどうかが話題となっていましたが、これでようやく参戦が現実味を帯びてきたことになります。
しかし、出走できたとしても、レースを完走できるかどうかどうか。
以前にはマシンの耐久期限の問題で、可夢偉がリタイアしたこともあっただけに、どれだけの体制で戦えるかが気になるところです。
さて、先々週行われたブラジルGPでは、ニコ・ロズベルグが実に8戦ぶりの勝利。
ポールポジションは取れても勝ち星が得られなかったロズベルグが、久々に表彰台の頂点に立ちました。
シーズン折り返し時点からミスが増えており、チャンピオンを目の前にしたメンタル的な問題が出ているのではないかと言われていたロズベルグですが、ここにきて吹っ切れたということでしょうか。
しかし、ライバルのルイス・ハミルトンはしっかりと2位に納まっています。
今週末の最終戦アブダビGPでは、ポイントが2倍になる新ルールが適用されます。
これにより両ドライバーのチャンピオンシップ争いは、最後までもつれ込むことになりました。
ただし、ブラジルを終えてルイス・ハミルトンが、24ポイントの大きなリードを築いています。
これによってハミルトンは、最終戦2位以上でチャンピオン確定。
ハミルトンが3位でロズベルグが優勝するなどの状況でなければロズベルグのチャンピオンはなく、今季メルセデスの2台が圧倒してきたことを考えると、逆転は楽なものではないように思います。
マシントラブルなどのアクシデントが起こるか。
それとも他ドライバーが割って入るのか。
ウィリアムズなど第2勢力がカギを握る展開になる可能性もあるかもしれませんが、現実的に考えるとアクシデントなどがなければ難しいでしょう。
ともかく、今年最後のレースですし、面白いレースを期待したいところだと思います。
なお、日本GPで大クラッシュが発生し三重県の病院に入院していたジュール・ビアンキですが、バイタルも安定し自発呼吸が出来るようになったことで、母国フランスの病院に移ったとのことです。
まだ、重篤な状態ではあるそうで、ここまでかなりの時間がかかったわけですから決して良い状況とは言えないでしょうが、ひとまずは良かったと思います。
今後の回復を祈りたいと思います。