関塚監督の初陣は天皇杯・長野戦

 今週末は天皇杯2回戦。
 ジェフはAC長野パルセイロと、フクアリで対戦することになります。


 来年は1月初旬からアジアカップが控えています。
 そのため、第94回天皇杯は12月13日に決勝を迎えることとなります。
 個人的には元旦決勝で負けたらオフに入るシステムはどうかと思っていました。
 正月の風物詩という点は大きいのかもしれませんけれども、正月が他にも様々なイベントがありますしね。
 ナビスコ決勝を考えても集客面などはそこまで心配することではないと思いますし、何より選手たちがしっかりとオフを迎えられ、クラブが勝ち進んでも来季の準備を整えられるという点は大きいのではないでしょうか。
 なお、今年の天皇杯決勝は国立の改修で日産スタジアムでの開催ということになり、来年以降の開催概要は未定となっているはずですが、大きな変化を伴う大会となりますね。



 ジェフとしては関塚監督の初陣となる大事な一戦です。
 カップ戦などでメンバーを試す場合もありますが、準備期間のない関塚監督の新チームですから、そういった余裕はないのではないでしょうか。
 翌週に控えるリーグ戦に向けての、重要な試合と言うことになると思います。


 前節大分戦で斎藤代行監督の下でチームの変化を感じることになったわけですが、それが関塚監督体制にバトンを渡すための変化だったのかが気になります。
 前戦では森本、田中といった縦に速い選手を起用しましたが、それ以上に変化を感じたのは戦い方。
 攻撃ではロングボールを素早く前線の森本に預け、守備では積極的にプレスにはいかずリトリートして守る時間が長かった。


 これが関塚監督の意向もあってのものなのか。
 確かに川崎、五輪時代にはそういったサッカーだったと思いますし、このサッカーが主流になっていく可能性もある。
 

 もう1つポイントなのは、大分戦では相手の守備問題もあって、終始スコア面で先行して戦うことが出来た。
 だから、あのような戦い方になったのかどうか。
 もしなかなか点を取れなかったり、リードされた場合はどのような戦い方になるのか。
 そのあたりが今後数試合で気になるところです。



 対戦相手は長野。
 前回大会で4回戦まで進出し、シード権を得た長野が、新潟県代表のJSCと対戦。
 長野が2-0でJSCを下し、ジェフと対戦することになりました。


 長野は5バック気味に、しっかりとサポートしながら守る形が特徴的かなと思います。
 攻撃ではサイドの選手をうまくフリーにする動きが作れていて、サイドでパスをつないだり、ポストプレーからの流れの中で、逆サイドが大外に張ってそこに一気に展開する形が主な狙いなのではないでしょうか。
 ピッチを広く使った中で、シャドーの選手が裏に抜けたり、エース宇野沢を狙った攻撃を作り出すということになります。
 宇野沢はJSC戦でもゴールを決めており、昨年はJFL得点王となっています。



 長野はスタジアムの問題でJ2昇格は見送っていますが、昨年JFLで優勝。
 昨年の天皇杯では2回戦で名古屋、3回戦で北九州を破り、4回戦の横浜FM戦でも延長戦まで戦い抜きました。
 今年もここまでJ3で2位。
 来年には1万5000人規模のサッカー専用スタジアムとなる南長野運動公園総合球技場の改修が完了することになっており、非常に勢いのあるチームではないでしょうか。
 サッカーのスタイルも含め、ジェフとしては決して楽な試合にはならないのではないかと思います。


 とはいえ、ホーム・フクアリでの開催。
 天皇杯もここ数年は少しずつ日程が整備されつつあり、今回も週末開催ということにもなりますし、昨年のように"大穴"のクラブといった印象はありません。
 ジェフとしては当然警戒すべき相手であり、油断してはいけない試合だと思います。
 関塚監督就任に勢いをつけるためにも、結果の欲しい試合と言うことになりますね。