小林可夢偉の募金サイト、1億円越え
今年一定の結果を出しながらも、ザウバー退団が決まった小林可夢偉。
来季に関しては持参金が必要ということで、募金サイトを設立しました。
すでに1億5000万円に近づくお金が集まっているとのことです。
募金サイトに関しては珍しいとはいえ、他にもF1ドライバーで募金(株のような形式で)を行った例は過去にもあったはずです。
残念なのはタイミングで、もう少し早くやれれば他の可能性も出てきたのではないかと思うのですが、可夢偉は頻繁に「ここ数ヶ月でお金が必要になった」と話しており、シーズン中ザウバーに資金を要求されたのか、あるいは退団となる流れを考えていなかったのか。
ともかく、可夢偉としては急遽やらなければいけなくなったということになるのでしょう。
こういったやり方に関しては批判の声もなくはないわけですけど、個人的には仕方がないのかなと思います。
1つは日本の企業のあり方に関して。
日本企業はこれまでもトヨタがF1に行けば取引先企業が協力したり、ホンダ行けば関連会社がついて行ったりと、自分ではサポートに行けないコンサバなイメージがあります。
現在、大手企業は不景気もあって無駄金を使わない方向に進んでいますから、小さな会社もF1などに参入できない流れになっています。
それに加えて、もちろんF1の国内での人気などもあるでしょう。
サッカーや野球などに比べれば残念ながら知名度は低いと思いますし、広告としての価値の問題がある(もちろんコストパフォーマンス的な意味合いも含めて)。
地上波での放送もなくなりましたし、欧州などに進出する企業ならば宣伝にもなると思いますが、そうではないとなると…。
しかし、一方で鈴鹿での可夢偉人気はすさまじいものがありました。
冷めた目で見ている企業とは対照的にファンからの人気は絶大なものがあり、そこにはギャップを感じる部分もあって。
そのギャップを明確にするためにもこの募金で結果を残すことで、その募金で集まったお金だけでなく、企業のサポートも促す結果になれば…と個人的には思います。
ただ、ザウバーの2台も埋まってしまいましたし、残される中位以上のチームのシートというのはロータスとフォース・インディアの一台のみ。
しかも、それぞれ親会社が資金難などに陥っていますから、大口スポンサーのない可夢偉にとっては良い状況とは言えません。
例えばロータスのグロージャンはまだ残留の可能性が残されていると思うのですが、スポンサーによって10億円のサポートがついているといわれています。
短期間とはいえ、1億5000万円の募金が集まったのはすごいことだと思いますけれども、予算のかかるF1界の持参金としては決して大きな額とは言えないことになります。
2つのシートの候補として報じられてはいますけれども、可夢偉としては2つしか空きはない…あとは勝負のできない下位チームのみしか空いていない状況ですから、当然可夢偉サイドから交渉しているのでしょうし、候補といわれるのも当然だと思います。
佐藤琢磨もF1での最後は複数のチームの候補にあがりましたが結局残れませんでしたし、候補にあがることはそこまで重要ではない。
今後の資金調達と交渉が何よりも大事になってくると思います。
ぜひとも募金だけでなくいいスポンサーが付きますように。
両チームとも今月中には発表するのではないかという報道もあるだけに、時間はあまり残されていません。
可夢偉の募金サイト『KAMUI SUPPORT』はこちらから、お願いいたします。
明日は更新お休みの予定です。