2011年シーズン報告会

2011シーズン報告会レポート(ジェフ公式サイト)


 12月18日に行われた報告会のレポートがアップされました。
 まずは早期にレポートをアップしたところに好感が持てる…というか、今まで遅すぎたという見方もあるでしょうけど(笑)
 その後、来年の1月14日にサポコミが実施されることも、発表になりましたね。
 新体制・新加入選手発表会と同時開催ということもあったのか、例年より早い開催となりました。
 自分はあまり興味はないですけど新体制・新加入選手発表会にサポを呼ぶというのは、他チームでも好評のようなので悪くないことだとは思います。


 しかし、報告会から4週間後に、サポコミを実施というのは少し驚きでした。
 短い期間の中での開催となり状況も大きくは変わらないとは思うのですが(まぁ、「新加入選手発表会」と言うくらいですから、補強などは進んでいるかとは思いますが)、報告会とサポコミとでどういった違いを出していくんでしょうね。
 クラブの方針に対して大きく違うことを話されても困りますし、経営面など他の分野に関しての具体的な話が聞ければ個人的には興味深いですけど(赤字は解消されたという説明がありましたので、そこはホッとしましたが)、あまり期待できないんじゃないかとも思いますし…。



 さて、その報告会に関してですが、私としては以前取り上げた「組織的な攻撃サッカー」という話と、島田社長の「若手中心で」という話が来期の基本的な方向性だと思っていますし、そこには賛同したいと思っていました。
 また、それに先立ち比較的年齢の高い選手を契約満了とし、育成に定評があると言われている木山氏にオファーを出したというところも、一本筋が通っているのではないかと思います。
 こういった筋を通せないところが、近年のジェフの大きな問題だったわけで、良い方向には進んでいるのではないかと。
 ですから、報告会に際してはそのあたりの再確認と、細部に関してが自分の気になるポイントでした。


 レポートを見ていきますと、まずこれまでの反省に付いて、今期だけでなく07年の選手退団から遡って分析されていますね。
 昨年のサポコミでは「なぜJ1に昇格できなかったのか」というテーマで1年間の反省をメインにしていましたが、個人的には昨年の失敗も1年単位での失敗ではなく、それまでに続く運営方針の迷走に問題があったと思っていたので、疑問に感じるところがありました。
 そういう意味もあって、ここ数年を振り返り、方向性(「どういうサッカーを見せようとし…」の部分)、監督選定、補強と続くプロセスを詰め切れなかったという話が出てきたのは、非常に良かったですね。


 また、目指すサッカーのスタイルに関しても説明がありましたね。
 ここ数年、サッカースタイルが大きく揺れていて、継続性も何もない状況だった上、どういったサッカーを目指していくのかに関しても話がありませんでしたから(ようするに計画性がなく、行き当たりばったりのように見えていた)、ジェフにとっては重要なことだと思います。
 万が一、それがうまくいかなくとも、まずは1つの方向性を追求することで、見えてくることもあると思いますし。



 ただ、「オシム監督」や「人もボールも動くサッカー」という言葉は、使い勝手がよすぎるような気もしますね(笑)
 そのスタイルに決めた理由が、ジェフの歴史の中で一番人気があって、輝いていたから…というのも、ちょっと理由としてはどうなのかなぁと私は思います。
 自分としてはジェフの選手構成はそういったサッカーに合っていると思いますし、そういった理由であれば納得です。
 伊藤、勇人、山口、米倉、久保など既存の選手や新加入の町田、井出、佐藤祥も「人もボールも動くサッカー」の方が向いているのではないかと思いますし。
 オシム監督も「戦い方は選手を見て判断する」という話をジェフでも代表でも何度もしていましたし、”ジェフらしいサッカー”というのは”ジェフに適したサッカー”の追求だとも思いますしね。
 そのあたりに関しては、もう少し深く聞いてみたいところではありました。


 それと今後のクラブは、監督やGM経験もある元水戸社長の小林寛氏がトップチームを担当していくのかな?といった印象を受けますが(これまではアカデミー、レディースなどを担当)、それによって神戸氏との”二頭体制”になるようなことは避けてほしいところです。
 神戸氏が強化部のトップなのであれば、あくまでも最終的な権限と責任は神戸氏に与えて、周りはサポートする体制を作ってほしいところだと思います。
 船頭が2人以上いては船員が混乱してしまう可能性も十分考えられるはずですから、多くの人が協力してチームを作っていくのは当然ですが、チーム運営のリーダーは誰なのかに関してはしっかりと決めてほしいところではないでしょうか。



 若干気になるところはあったものの、基本的には納得のいく話が多かったのではないかと私は思います。
 細かな部分ではベテラン選手が多く夏場のコンディションに苦しんだとか、若手が試合に出れず伸びなかった(ただ、その説明だとやはり今期終盤のベテラン起用には疑問が残るところもありますが…)という反省もされており、このあたりもうなずける話ではないでしょうか。
 個人的には毎年サポコミでは「え?」と疑問に感じるところがいくつか出てくるのが常でしたので、大きな疑問がないだけでも嬉しく思います。
昨年の強化面の話では「来期どういったチームを作りたいのか」、「ドワイト監督の招聘理由が日本を知っていることとのことだが、それだけでは理由として弱いのではないか」、「ベースが作れていない状況でベテランを補強して大丈夫なのか」…などが気になった点でしたが。)
 ともかく、方向性を定めたのではあれば、次は実行力が求められてくるはずです。
 クラブが1つに団結して、迷わずその方向に突き進んで行きたいところですね。