期待されるオーロイと大島の”違い”

 さて、今週末は岐阜戦ですね 
 先日も話した通り、ジェフが苦手としているアウェイでの対戦となります。
 しかし、相手は最下位の岐阜。
 2勝15敗2分けとこれまでのところかなり苦しんでいますから、ジェフとしてはしっかりと勝たなければいけない試合となります。
 しかも、ジェフは先週末お休みで、休養十分なはずですしね。
 とはいえ、昨シーズンからアウェイを苦手としているジェフは、昨年のアウェイ岐阜戦で0-1の敗戦を喫していますから、決して油断してはいけないはずで。
 十分な準備をして臨んでほしいところです。


 岐阜は先日MF永芳が、大分にレンタルで移籍することを発表しました。
 今期は出場機会が減っていたようですが、それでも途中出場などはあったわけで、現在の順位を見ると少し驚く発表でした。
 今のところ変わりの補強もないようですし、予算などの面でも厳しい運営になっているのかなぁとも思います。



 今年6月12日の対戦では、ジェフが3-1で勝利。
 試合ではオーロイの良い面と悪い面が出た試合だったと思います。
 攻撃に関してはオーロイにロングボールを蹴り込むことで、岐阜DFのマークが集中し、その周りに穴が出来て、2列目の選手が自由にプレーすることが出来ました(それだけ岐阜の守備が緩かったというイメージも強かったですが)。
 一方、守備ではオーロイが相手DFラインにプレスに行けず、そこから縦へ縦へとストレートに狙ってくるパスを通されることもありました。
 そして、失点シーンではCKの守備でオーロイの前を取られて、やられてしまいました。



 しかし、そのオーロイは怪我で不在ということで、それがどういった影響をチームに与えるかが注目ですね。
 先日獲得を発表した大島は、中央で待てて、高さもあって、足元も柔らかいといった印象があります(といっても最近のプレーは知りませんし、そこまでじっくり見たことがあるわけではないですが)。
 タイプ的にはオーロイに近い選手だと思いますし、役割としてはそのままの仕事が任されるのではないかと思います。


 このあたりは、神戸TDが会見でも話しているようです。

ドワイト監督とも色々と話をしたんですが戦術的にここで大きな変更をするべきではない

 ようするに、オーロイ起用時と戦い方は完全に一緒で、まさに”オーロイの代役”として期待しているのでしょう。
 ただ、その分チームとしてのプラス面が期待できるのかどうか。
 個人的にはシーズン前半の戦い方にも陰りが見えてきた印象があり、実際に勝点も少しずつ伸び悩んでいるわけですから、このあたりでチームに変化を期待したいところではあるのですが…。


 無論、大島自身は実績も十分あるので、大島が同じ仕事を任されて、オーロイを超える働きをしてくれれば、プラスとなるのでしょうけどね。
 ただ、岐阜戦に関しては加入して間もないわけですから、どれだけ早く本人がタスクを理解し、周りの選手との細かな連携が取れるかが、心配なところですが。



 一方、久保に関しては体も強いですけど、そこまで後方からのロングボールに競り勝てるタイプではなく、動き回って前を向いてのプレーも期待できる選手だと思います。
 よって、オーロイと同じ戦い方では難しかったわけですが、例えばオーロイが出場停止だった栃木戦では中盤の選手と連動して流動的に動き回ることで、相手の守備陣を混乱させることが出来ていました。
 ただ、それ以降に久保が出場した試合ではなかなか『周りと連動した動き』というのは作れておらず…。
 やはり連動した動きを作っていくためには、日頃からの練習による連携の向上が必要となるはずで、そのあたりをやっていないということなのかなぁと。


 今回の大島の獲得もあって、路線としては久保を1トップにした形は無理に作らず、オーロイを1トップにした形で行こうと決めたのでしょうね。
 まぁ、無難というか、シーズン中ということも考えれば、堅いとも言えるのかもしれません。
 クラブとしては、現状維持でも何とかJ1昇格までは届くと見たということでしょうか。



 もちろん先程もいったように、戦術的な大きな変化はともかくとしても、大島がオーロイにはない良い部分を見せてくれれば、プラスアルファを期待できる部分もあるはずで。
 オーロイにも課題は多くあるだけに、実際のプレー面でオーロイに比べてどれだけの”違い”を見せてくれるかに、まずは注目ですね。