天皇杯、ベストメンバー規定制定へ
また問題を棚上げして、先に理想というか目標ばかりを決めていくのですね…。
日本サッカー協会の天皇杯実施委員会は17日、来年度の天皇杯全日本選手権から出場チームにベストメンバーでの参加を義務付ける規定を設ける方針を固めた。(スポナビ)
ナビスコのU-23化とベストメンバー規定。
矛盾するような気もするんですけどね。
まぁ、トップのこなす試合を減らして、その分少ない公式戦はベストメンバーで戦えというのはある意味で筋が通っているのかもしれません。
しかし、結局U-23の選手達はトップのレベルの高い試合を経験する可能性が減り、最終的にはサテライトリーグとサテライトカップ(ナビスコU-23)に追いやられる。
結局、U-23の育成にはならないのではないかと思うのですよね。
なにせサテライトリーグだって、ほんのちょっと前までは「23歳以下の出場を原則とする」というルールがあったはずです。
けれどそれで上手く機能しなかったから、そのルールもいつの間にかなくなったはずですし。
暴論にも思えるナビスコ杯のU-23化ですが、秋春開催とセットで考えると納得がいかなくもなく。
現状だとリーグ戦から日程が飛び出しそれによる弊害も多い天皇杯だけれど、秋春開催なら天皇杯はシーズンのほぼど真ん中。
ベストな時期に開催されることになります。
だからナビスコ杯を発展的に解消し、「国内のカップ戦といえば天皇杯」という方向に持っていきたい…と。
しかし、そこで気になるのはアマチュアが1回戦から参加する長い天皇杯を秋から始めて、今まで通りの時期に終われるのか?ということ。
秋春開催にすればJFLとJ2の入れ替えなども予定されているし、JFL以下の日程も秋春開催にしざるをえないでしょう。
Jクラブを解雇になった選手の雇用の問題もありますし。
今はJFL以下が受け皿になってくれているところがありますからね。
秋春開催にしても今の時期に天皇杯を終えるつもりであれば、アマチュアチームの日程がかなり厳しくなるんじゃないかと思うのですが。
そういえば、秋春開催の場合、学生チームってどうなるんでしょうね。
新人選手の加入時期の問題はよくいわれていますが、学生チーム自体も様々な形で参加しているわけで。
高校サッカー選手権など学生だけで独立した大会は何とかなるでしょうけど、地域リーグだとかJFLなど社会人に混じって参加している大会はどうするんでしょう?
ところで、前後の話も含めて考えると、会長は天皇杯優先、ナビスコを軽視(というか小規模化)しているところはあると思うんだけど、まさか天皇杯がJFA主催だからというのではないですよね?(笑)
「前会長は公益を優先したけれど、私は収益を優先する」と言っていたのが、個人的は非常に気になっているのだけれど。
本家CLが大成功してしまって、UEFAに対抗してFIFAがCWCを盛り上げたい意向であるのは有名な話しですが、これを日本に置き換えると面白い憶測が出来るのかなぁと。
JFAは日本代表の人気に陰りが見えて、今後は収益が減ることが予想される。
逆にJリーグは人気回復といわれ、カップ戦でもようやく人を集められるようになってきた。
そこでJFAが唯一主催するJリーグが参加する大会である天皇杯を盛り上げて、収益を増やしたい。
Jリーグ自体は盛り上がっていて、サポーターはいるだから、そこに“パイ”があるのははっきりしている。
あとは邪魔なナビスコを小規模にしたり、全体の日程を変えたりすればいい…と。
まぁ、これも憶測ですよ。
でもねぇ、憶測でも言わなきゃ会長のアイディアってのはどれも不完全すぎて、補完できんのですよ。
せめてもっとメリットだけでなくデメリットに関する部分を話すだとかまずは問題定義をはっきりするだとかしてくれないと、何を考えているのかわからないんですよね。
まぁようするに、いつも言ってるビジョン(方向性)ですよ。
それをはっきりしない限りは、どんな案を出しても評価できないんですよね。