秋春開催問題に関して色々と気になる点

1、相変わらずのワンマン体制
 今回も結局“会長vsサポ”という構図になっているのが非常に悲しいですね。
 秋春開催に関していろいろなインタビューなどを読んでいると、「協会の意見」というよりは「会長独自の意見」といった感じを受けます。
 にもかかわらず、副会長だとか理事だとかの意見が全く聞かれてこないのはどういったことなんでしょう(伊達氏だとか平尾氏などには元々期待していないが)。
 本来は「トップの意見=その組織の意見」というわけではないはずで、違う意見が内部から出てくることはおかしいことではないはずです。
(もちろん一番影響力があるのは会長だけど。)
 そういった意見が全く聞こえてこないことからも、やはり組織として問題があるのは変わっていないのだなぁと私は思います。


 いや、別に違う意見でなくともいい。
 同意する意見でもいいし、この案に対しては絶対に解決しなければいけない課題があるのだから、それに関する対処法でもいい。
(例えば「秋春開催は賛成だけどウインターブレイクは入れるべきだ…」とかね。)
 でもそういった話しもまったくなく、協会内部で議論しているような雰囲気もほとんどない(その理由は何度も出されている犬飼会長の意見がほとんど進歩していないことにある)。
 現状だと、“会長をサポが説得できるかどうか”…といった感じすらあります。


 相変わらずマスコミも突っ込んだ話しはほとんどせず、報知の記者にいたってはとりあえずやってみればいいじゃんなんて馬鹿げた結論を出している。
 開催時期を変えれば、何千人、何万人という“サッカー人”に影響を与え、お金の流れから何か何まで全てが一度変わるというのに…。



 そんな中で唯一鬼武チェアマンが“自分の意見”で持って、しっかりと意見をしていることは評価すべきなんじゃないでしょうか。


2、「公益より利益」といっておいて逆のことをしている会長
 犬飼会長は「川淵氏は公益を優先したが、私はもっと利益のほうを追求したい」といったようなコメントをしていたはずです。
 しかし、秋春開催では逆の方向に行ってしまう。
 夏休みという一番の稼ぎ時を捨てて客足が遠のく寒い時期の試合を増やそうというのだから、当然利益は出づらくなることが予想されます。
 

 代表に関しては「ファンを集めるために毎試合テーマを決めろ」とか、「親善試合では非公開の練習はなくせい」とか、「監督はジャージではなく背広を着ろ」(たぶんイメージ向上のためでしょ)とか、かなり細かいところからファン確保=利益を追求しようとする姿勢を見せているのにも関わらず(オシム監督だったら露骨に嫌がるだろうなぁ)、秋春開催に関してはなんだか大雑把な話しのみ。
 夏の試合を開催しないことによって利益が減れば、J2で経営的に厳しいクラブなどにとっては死活問題にもつながるんじゃないかとすら思うのですが…。


 そのあたりの経営的な感覚を評価されて会長に就任したはずなのに、秋春開催に移行した際の経営的な問題についてあまり言及がないというのはどういうことなんでしょうか。
 浦和サポは夏だろうと冬だろうとJ2だろうとついて着てくれたから、その感覚でいるんですかね。




 まぁ、そんなこんなで、なんだかこの案の詳細自体もフワフワしているけれど、その周りの背景も含めてどうなのかなぁ?って思ってしまうのです。