『試合を変えられる選手』の不在

 ナイジェリアの見事なカウンターから2発で負け…。
 とはいえ、日本は初戦よりパスを回せていたと思うし、数的優位を作ってDFラインを崩す展開も多くできていました(ようするに数的優位を作って崩せればカウンターと状況は同じ)。
 リスクを背負ったチャレンジもできていたし、何より気持ちが入っていましった。
 ようするに、やりたいことはある程度出来ていたと思います。



 こうなってくると「では何が足りないか?」ということになりますが、そこは単純にラストパスの精度、シュートの精度の差ではないでしょうか。



 個人的には本田圭、内田あたりに最後の部分の一発を期待していたのですけど、あまり見られませんでしたね。
 別に彼ら2人がダメだったというわけではないのですが、極端な話しをすればビルドアップや守備をある程度でサボってでも、試合を変えられるようなプレーを期待してたのですが…。


 マスコミは決定力不足ばかり騒いでいますけど、豊田の得点のようにある程度いい形が作れれば、得点だって取れるわけで。
 シュートだけでなく、ラストパスだとかラストのドリブルだとか、そういった部分にも絶対に問題はあるはずです。
 やはりそういう意味で遠藤は欲しかったですよねぇ…。


 ようするにオシム流で言えば、エキストラキッカーの不在。
 去年のジェフのような問題が出てしまったのではないかと思います。
 いい試合は出来るんだけど、最後の部分の質が足りない。
 それを補うために、セットプレーでいろいろと頑張ってはいましたけどね…。




 でも、だからといって何度も言うけど、このチームだけが特別に悪いチームだとは思いません。
 Jリーグでも多くのクラブが、最後の部分を外国人選手に頼っているわけです。
 また、フル代表にだってなかなかそういう選手はいなくて、結局俊輔1人に頼るようなチームになってきてしまっている。


 そういった普段からの日本サッカー界の問題が、このチームにも表れてしまっただけのこと。
 アメリカ戦の運動量の少ない、リスクをかけられない状況も、メンタル面の問題も同じ。
 そして、それらは非常に難しい問題だと思います。



 ともかくあと1戦あるわけですから、あとは自分達のプライドのために、頑張ってほしいですね。