オシム色を感じるのは五輪代表の方
北京五輪代表チームの方が、フル代表よりもオシム色が残っているんじゃないかと思うんですよね。
だから、こっちの方が個人的には見ていて面白いです(笑)
そもそも反町監督の五輪代表就任とオシム監督の代表就任は、セットだったんじゃないか?という話しもあります。
オシム監督を就任させるためには、五輪代表に反町監督を就任させたほうが有利に働く…といった感じでしょうか。
逆の効果(反町監督を獲得するにはオシム監督へのオファーが必要)もあるかもしれませんが、そっちはあまり意味がないと思いますし…。
なにせ、そこまで川淵が反町監督を評価しているとは思えないですしね(笑)
もしそうなのであれば、オシム監督は一定の評価を反町監督に下しているということになります。
そして、その噂とは関係なしに、実際五輪チームはオシム色の強いチームだったと思います。
特に反町五輪監督の初陣となった日中戦は、なかなか面白いものでした。
オシム監督の走るサッカーに近いスタイルで、守備もマンマーク。
ちなみに、そのとき1トップ気味で起用されたのが苔口でした。
スピードだけでなくフィジカルも強く運動量もある選手。
当時は格上だった中国が積極的にラインを押し上げてくるため、その裏を苔口が有効に使っていました。
その後はクラブとの関係や代表との日程関係もありなかなかメンバーや活動日程を組めずに苦労しましたけど、初戦ですでに方向性は見えていましたしその後も大きな方向性の変化はなかったと思います。
確かに、反町色は少しずつ目立ってきましたけどね。
まぁ、それは仕方のないことでしょう。
北京五輪とフル代表の大きな違いは、監督の方向性ではないかと思います。
反町監督はオシム監督に大きな影響を受けたと思うし、オシム監督のサッカー感を尊敬していたところがあると思います。
そのようなコメントもしていますしね。
けれど、岡田監督はオシム監督を同業者として評価はしても(「あの年でよくやるな」なんてことは言ってたけど)、オシム監督のサッカーだとか方向性を評価するようなコメントってほとんど聞いたことがありません。
それが悪いわけでは全然ないんだけど、岡田監督が指揮をとればフル代表がチームとして大きく変わるのは当たり前のことでしょう。
問題になるのは、日本代表チームとして方向性がコロコロ変わってしまうこと。
オシム監督が倒れられたのはどうしようもなかったとしても、方向性が大きく変わることは防げたのではないか?と今でも思っています。
反町監督にとって辛いのは、フル代表の監督が変って“日本代表ファミリー”の方向性も変わってしまったことではないかと思います。
例えばオシム監督なら平山のような選手はあまり評価しないでしょうけど、岡田監督ならどうなのかわかりません。
あるいはオシム監督なら内田、長友、香川のような選手を、あそこまで使わなかったんじゃないかと思います。
オシム監督はああ見て完成度の高い選手が好きな方。
Jリーグでの活躍に対するご褒美や将来性に期待して招集することはあっても、穴の多い選手を使うのってあまり好きではないように見えます。
これによって、北京五輪代表の強化プランにも若干の影響があるではないかと思います。
特に期待していたサイドバック3人がなかなか招集できないのは、つらいところでしょうね。
そんな状況の中で、このチームの強化もラストスパートとなります。
本日はカメルーン戦。
このチームは少しずつではありますけど、着実に進歩して言っているのではないかと思います。
問題は本戦にその進歩が間にあうかどうか…ですね。