「アマル+解任」への自分なりの解答
ここのところ毎日のようにアマル監督解任で検索されている方がいるようですので、一応自分の意見をまとめたいと思います。
まず、アマル監督の采配(選手交代など)について。
采配能力に問題があるとして「アマルは駄目だ」という人が多いようですが、それはどうかなと思います。
特に選手交代が遅いことでヤキモキする人が多いようですが、簡単に動いてしまう監督はよくないといわれることの方が多いのです(ひしゃく・川端さんもそんなことをいっていたっけ)。
オシム監督もベンチワークに関しては「結果論である」といい、「試合当日の更衣室に来る前に仕事は終っている」とまで言っています。
特にマンマーク主体のジェフサッカーでは、先に動くということは難しいのです。
それに、単純に考えてスタメン11人は監督が他の選手よりいい選手だと思って送り出しているわけで、それ以外の選手はスタメンより質が落ちることになります。
その選手とスタミナ切れ以外で交代させる場合は、スタメンを間違えた時である場合も多いわけです。
無論、ベンチに豊富な選手がいれば別でしょう。
スタメン級の選手がベンチに3人、4人といれば、どんどん選手交代して状況を変えることが出来ると思います。
しかし、ジェフには残念ながらそういった選手はいません。むしろ怪我人続出でスタメン11人を揃えるのもやっとのことです。
12番目のレギュラーだった林のようなジョーカーは、もういないんですから。
G大阪は左サイドバックの安田理大が体調不良で前半だけで退く。西野監督は、仕方なくボランチの橋本英郎をサイドバックに回し、遠藤がボランチに下がり、FWの播戸竜二を入れて、スリートップの攻撃的布陣を採った。しかし、スリートップは機能せず、西野監督は、すぐに播戸をMFに下げ、さらにDFの入江徹を入れて、橋本を元のボランチの位置に戻す。結局、システム変更はチグハグなものに終わり、後半のG大阪は追加点からは遠かった。
一方、1点差を追う柏も当然、選手交代を使ってくる。まず、MFの永井俊太に替えてマルシオ・アラウージョを入れて、より攻撃的な位置でプレーさせようとしたのだが、マルシオ・アラウージョは下がりすぎて機能せず。59分にはDFの近藤直也が負傷して、DFの交代(小林祐三)を余儀なくされ、交代のカードを1枚余計に使うことになってしまう。その後、71分に谷澤達也を入れるものの、柏の選手交代も機能せずに、結局、2−1でG大阪が逃げ切った。
(J SPORTS)
選手交代で成功したばかり印象に残るので、今のアマル監督の采配は物足りないと言う人もいるのかもしれません。
けれど、実際には成功した例の方が稀だったりもするわけです。
例えば先日のガンバ対ジェフ戦。
青木に変えて家長を投入し巻き返したことで、「西野監督の采配が的中」と分析する人がいるかもしれません。
しかし、ジェフから見れば、先発で家長を使ってくれた方が数倍怖かった。
青木は守備的な意識が強すぎて、山岸に「どうぞこのスペースを使ってください」といわんばかりのポジショニングでした(市船の時から彼を見てますけどやっぱり青木はセンターの選手だと思います)。
この試合で「西野監督の選手交代が成功した」とは私は思えません。「スタメンの起用を失敗した」と分析する方が普通でしょう。
実際、前半折り返して1-0だったわけですし。
アマル監督はさほどそういった選手器用に関してのミスはないとおもいますよ。選手交代の能力だけを考えるとオシム監督と大きな差はないように思います。
だからといって、アマル監督がオシム監督ほど優秀だとは言っていませんけどね(笑)
あまり親子を比べたくはないのですが、お父さんと比べるとモチベーションコントロール技術に差があるように思います。
ハートの強い選手だった、坂本、要田、阿部なんかが抜けたこともあると思いますが、今期はあまり気持ちのこもった試合が出来ていません。
ただ、それは選手にも責任があることなので、一概に監督だけのせいだとは言えませんけども。
アマル監督の解任を問うのなら、最終的には結果になると思います。
だから、今の結果だけを見て解任すべきだという声が出ることは、仕方がないことだと思います。
しかし、果たして今期のジェフに肝心の“結果を出せるだけの戦力”が整っているのかというと、私はそうではないと思います。
それと、チームの方向性を考えると、前から言っているようにアマル監督とジェフが共に成長して結果を出せるようになるのが、望ましいのではないかと思います。
オシム監督のサッカーを経験できたのは、ジェフにとって貴重な財産だと思います。
アマル監督ならオシム監督のサッカーを、若干違ったテイストでも継続してくれるでしょう。
しかし、新たな監督を呼べば、全く違うサッカーになってしまう可能性だってあります。
数々の名監督を呼んでくださった祖母井さんも、もういないんですしね…。
もちろん、だからといって降格は絶対に阻止しなければいけません。
だから、声を出して応援するのです。選手と監督を信じて。