西部謙司氏「期待の「大型選手」の行方」


もうすっかりこのフレーズに慣れてしまったが、よく考えてみると「期待」と「大型」と「ストライカー」にはつながりがあるようで、実はあまり関係がない。また日本以外の国で「期待の大型」という表現もあまり目にしない。才能の大きさについて形容することはあるが、それほどサイズを強調することも、選手としての能力と結びつけることもない。


日本人は、どうも「大型」だと「期待」してしまうようだ。「期待の小型ストライカー」というのはないから、やはり大きさに期待しているのだろう。ところが、昔からサッカーの名選手は小柄と決まっている。マシューズ、ディステファノ、プスカス、ペレ、クライフ、マラドーナ…それぞれの時代のスーパースター、とくにアタッカーで180センチを超える者はいなかった。それからすると、才能に期待できるのはむしろ「小型」か「中型」で、190センチもあったら大成しないと思えるぐらいだった。

 西部さんは、本気でアノ方を潰す気なのではないでしょうか(笑)



磯貝が現れたかと思えば小倉が現れ、中田が出現したかと思えば小野が続く。ゴールドラッシュよろしく、毎年毎年新たな鉱脈が発見され、レベルも右肩上がりの状態が続いていたもの今は昔。ここ数年、日本の若年層からは「怪物」とか「天才」と言われるような選手がでてきていない。


残念ながら、その傾向は今年も続きそうだ。というのも、先月、大阪で行われた高校総体をのぞいてきたのだが、こちらが名前と顔を覚えておきたい、というような選手にはついにめぐり合うことができなかったからである。


もちろん、すべての試合を見たわけではないからだ、わたしが見逃した才能が隠れている可能性は十分にある。総体には出場できなかった学校に逸材がいることだってあるだろう。だが、そんなことより気になったのは、選手たちの体格だった。


小さくて細いのである。(金子達仁「大型ストライカー育てる努力を」

 いつ読んでも毎回突込みどころ満載で、つい引用が長くなってしまいます。
(西部さんの方は、面白いから、ついつい長く引用してしまうわけですが…。)
 小野は当時でかかったのかとか、でかければ怪物なのかとか、選手育成のメインがクラブユースにシフトしている今、今年の総体をだけ見て判断できるのかとか、長身選手はむしろ増えてるんじゃないのとか…。


 まぁ、今さら私のような一般読者が、金子氏に突っ込んでも仕方がないでしょう。ぜひとも、両方のコラムを読み比べてみてください。
 面白いのは、同業者である西部さんが突っ込んでいるところ。しかも、同じ媒体でやりあっているところではないでしょうか(笑)














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