新技術委員長に小野剛氏就任有力

 W杯で日本代表が無残な結果に終ってしまったことや、オシム騒動の一件でジェフに多大な影響を与えたことなどは、当然川淵に責任があります。
 しかし独裁政権となっている“川淵の日本サッカー協会”に、何も文句をいえない田嶋氏にも、その責任の一端は十分にあると思います。
 そんな田嶋氏が、代表のマッチメイクなどで重要な責務を任される、専務理事の職に就くなんて正直心配です。
 確かに前任よりはマシかもしれませんが…。


 思えば今までも川淵は、自分の都合のいい人事ばかりを選んで周りを固め、W杯で失敗したらその責任は、自分で選んだはずの周りの人物に押し付けてきました。
 ジーコの退任時にも、あのような失礼きわまりのない終わらせ方をし(しかも報告書にはジーコの采配は不問=川淵の文句は言ってはいけないことになっている)、結局何の仕事もしなかった、自分が拾ってきたはずの平田専務理事も責任を問わぬまま解雇してしまいました。
 これはもう川淵による、明らかな責任転嫁でしょう。しかもW杯での失敗の責任を他人に押し付けるだけでなく、自分が決めた人事に関しての責任も闇に葬ろうとしている…。これは、二重の責任転嫁です。
 その川淵に果たして、JFAの人事面を信用してよいのか。この4年間でわかったように人を見る目が全くなく、今回の人事異動も不安としか言いようがありません。




 しかも、もし(分析能力の高いといわれている)小野さんがこれから技術委員長になったとしても、タイミングがよくありません。
 新たな日本代表と五輪代表のスタッフは、川淵と田嶋氏の意思決定によって決まっており、決まった代表スタッフ達の話し合いによって、既に新生日本代表の方向性は徐々に定まりつつあります。
 そこに今さら小野さんが入っていっても、やりにくいのではないでしょうか。 



 本来、日本代表の方向性はJFAの技術委員会が決めるべきこと。
 新たな代表スタッフを決める前に、新技術委員長が中心となって大まかな方向性を決め、その後にそれにあった代表監督を選ぶべきです。
 1.JFAの技術委員会が方向性を決める
 2.日本代表のスタッフ決定
 3.日本代表がスタート
 これがあるべき手順だったはずなのに、今の日本代表は1.と2.が逆転してしまっています。
 細かな方向性はスタッフが話し合って決めるべきだと思うけど、大まかな方向性を決めることをJFAは投げてしまっているわけです。


 これでは新技術委員長は、決めるべき方向性も既に決まってしまっているし、代表スタッフも固まっている状況なのに、代表が駄目だった時の責任だけ押し付けられる可能性も、十分にあるんじゃないでしょうか。
 一方で代表が成功したときには、漏れなく川淵の功績となってしまう…。
 今回の件で一番痛い思いをしたのは、ジェフなのにね。