オシムさえ監督になれば上手く行くのか
この4年間を全く振り返りもせず、反省点を挙げるでもなく、次期監督の話ばかりするマスコミ…。何もかわっちゃいませんね。
これでは本当にこれまでの4年間の失敗が本当に無駄になってしまいます。
この4年を反省することができないマスコミが馬鹿なのか、馬鹿なマスコミを嘘の“失言”で上手く利用した川淵会長…いや、川淵三郎が卑怯者なのか、どちらに問題があるのかはわかりません。
たぶん、どちらにも問題があるんでしょうが。
こんなことでは何も変わりはしません。
監督が変わっただけで、また同じ4年間を繰り返すことになってしまいます。それで良いわけがない。
「オシム監督が就任すれば全てがうまく行く…」。こういうことをいう一般の人も多いようですが、なぜそう思うのかが私にはわかりません。
例えば、以前にも言いましたが、A3と次期日本代表の初戦の日程が被るという問題。
なぜ、国際Aマッチデーでもないのに、この日なのか。Jリーグのチームを軽視しているようにしか見えません。
また、同じく五輪代表のスタートの試合である中国戦も、A3と日程が被ることになります。
クラブのほうを優先するという話しもありますが、家長や水野、水本抜きで戦って、本当の強化になるのでしょうか。
五輪では日中韓で定期戦をやるという話しもありますが、それも強化のためとは全く思えません。
代表チームには時間が限られているというのに、同じようなチーム同士で定期戦をやるなんてばかげています。
JFAには、本来強化のための試合ですら、商業面しか見えていないのではないでしょうか。
それに技術委員会の問題。
経験不足な若手日本人ばかり集めて、機能しているようには全く見えません。
2006年までの4年間で世代交代に失敗したのも、少なからずここに責任があると思うのですが、田嶋委員長からの反省の弁もまったく聞こえてきません。
JFAアカデミーだって私には金儲けにしか見えないし、ユース代表の強化だって若手の日本人コーチばかりを起用し続け、やる気があるようには見えません。
代表のスケジューリングもお金目当てばかり。
こんな状況ではたとえオシム監督が就任したって、JFAの根っこが腐っているんだから、なんの解決にもなりゃしません。
川淵は例の記者会見でこんな風に言っていますね。
「あとは本人とジェフの意向次第ということなので、7、8割の確率でうまくいくと考えている。」
ジェフと本人の同意が得られていないのに7、8割も上手くいく?どういった計算なのでしょう。
今回の交渉でジェフとオシム監督の意思は、2、3割程度だというのでしょうか。むしろ頭を下げるのはそちらの方でしょう?
日本代表を支えているのはJリーグ。
なのにそのJリーグの一クラブである、ジェフから監督を奪い取ってでも、代表を優先しようとする。
ピラミッドの真ん中を削ってその分を上に乗せたって、一度はうまく行ってもそのうち崩れるのは目に見えているじゃないですか。
オシム監督が日本代表をやれば強くなる?
一時的にはそうなのかもしれません。いや、ある程度強くなるでしょう。
でもだからこそ怖いのです。
ファンやマスコミは強くなった日本代表を見て、喜ぶかもしれません。
でも問題の本質はそこではないんじゃないでしょうか。
金儲けばかりを考えて、強化は監督任せにしようとするJFA。
4年間の反省を全くすることのない、マスコミ。
川淵に辞任要求をしていないであろうスポンサー。
その辺りを代えていかないければ意味がない。見た目が良くなったとしても、中身が腐ったまんまじゃ次の芽は出てきません。
最近、「サポーターが普段からもっと厳しくしないから、日本のサッカーが駄目なんだ」なんていうOBや、マスコミが出てきましたね。
でも、そういうっているマスコミこそ、甘い発言をしてるんじゃないでしょうか。
協会幹部、日本人コーチ、マスコミ…すべてのサッカー関係者が成長しなければ、本当の成長なんてありえないと私は思いますよ。