<a href=http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/eusoccer/0506/france/column/200604/at00008817.html target=new>テュラム、バンリューからの代弁者</a>

 本文とは関係がないのですが、こういった人種差別や貧困の差などの苦しい環境に生まれ育ったけど、ハングリー精神は非常に強く身体能力も高い人材がいるからこそ、JFAアカデミーの元ネタであるフランスの国立サッカー研修所(INF)は成功したんだと思うんですよね。
 INFではスパイクやユニフォームなどサッカーに必要なものは、すべてINF側が用意しているそうです。サッカーをしたいけれどできない環境にいる子供達にとっては、まさに願ってもない状況がINFにはあるわけです。
 しかしJFAアカデミーはどうでしょう。ニュースで見たJFAアカデミーを受ける子供や親達には、まったくハングリー精神は見れなかったし、JFAアカデミーに入学できればそれだけで、自分は代表になれるとでも思っているかのように映りました。
 でも、それだって仕方のないことでしょう。だってプロジェクトの名前が「エリートプログラム」なんですから。入る前から「エリートだ」なんていわれて育つような選手達が、はたしてホンモノのエリートになれるのかどうか…。


 日本サッカー界の掛け替えのない恩人であるクラマー氏はインタビューで、「私が日本代表の責任者なら、日本中の12歳の子供を全員見て回る」と言っています。選手を育成するならば、選手が来るのを待つのではなく、探しに回るべきです。INFだって元々はクラブに所属していない、ダイヤの原石を発掘し育てるために、作られたそうですから。
 少し聞くだけだと似通っているようにも思えますが、軽く調べるだけでもそのコンセプトは大きく異なっていることがわかってしまいます。
 INFって今はフランスに7つもあるんだとか。それだけでも、いかに「ダイヤの原石を発掘すること」に力をいれているかがわかると思うのですが。本家はエリートを育てるためのものではないんですよ。