スーパーアグリ・F1、4年前のアロウズ使用を検討

 まぁそうなってくるんでしょうね。自分達で作るという話しが出てきていましたから、こういうことになってしまう可能性も十分あるんでしょう。
 元々来期の結果は厳しいであろうチームですから、来期はあまり期待をせず温かく見守ってあげるのがベストなんじゃないかなと思いますね。
 ちなみにA23は下位チームだったアロウズのマシンとはいえ、当時多くのチームがマクラーレンやフェラーリのコピーに走る中、独特なエアロダイナミクス理論から生み出された良マシンとして評価されていました(そしてその成果を評価されエグバル・ハミディはジョーダンに移籍。しかしジョーダンの財政難やマシンの不出来の責任を問われすぐに解雇となってしまいました)
 ただしそれは昔の話。レギュレーションで変更になったフロントの上昇はマシンデザインに大きな変化を産んでおり、フロントが変わったため当然それに応じてリアのエアロダイナミクスもだいぶ変わってしまいました。そのリアもリアでエンジンカウルの長さは変わっているし、まさに何から何まで変わっています。特徴的だったツインキールも今のブリヂストンタイヤにはあわない可能性がありますし、そうなると特徴的な杯ノーズのメリットも少なくなり…。
 だから例えA23を現在の所持者ポール・ストッダートから買うということになっても、そのままの流用は当然不可能。大幅な変更が求められるでしょう。車で言うならマイナーチェンジではなく、モデルチェンジのレベル。はたして、そんなA23を購入する意味があるのかなと思ってしまいますが、時間は相当ない状況ですからマシンが間に合わない可能性は十分あり、A23で戦うしかないのかもしれません。A23はミナルディでも以前データを取るためのテストカーとしてのみ運用されたことがあるため、今回も同じようにテストのみで新車を出す可能性もなくはないですが何せ時間がない。
 来期の途中からバージョンアップしたマシンを投入するというのが理想かもしれませんね。しかしそのためには多くの資金が必要であり、予算次第となりますが。
 A23を使用するということはV10エンジンしかつめないでしょうから、V8エンジンを2チームに乗せることで開発スピードが上がるホンダのメリットもなくなってしまいます。そこを上手く交渉に利用して、ホンダから新マシン開発費を払ってもらえればスーパーアグリからするとオイシイんですけどね。
 もちろん、来年は完全に諦めて再来年が勝負という作戦も可能性としては十分あるわけですが。