<a href=http://fmotor.nifty.com/f1/2005/09/post_d571.html target=new>ウィリアムズにホンダエンジンと佐藤琢磨?</a>

 佐藤琢磨のBAR退団濃厚となり、日本人ファンによるホンダへの批判メールが殺到したそうです。また鈴鹿では抗議運動が起こる可能性もあるそうです。まあそれはそうでしょう。ある程度は仕方のないことだと思います。
 そしてそれを受けてか、今度はホンダが琢磨のF1残留に向けて動き出したとのこと。ウィリアムズへエンジンを供給するのではという噂だけではなく、来期琢磨はミナルディに移籍し、将来的にレッドブル系のチームに技術提供をするのではないかという話しも出ているそうです。現在の候補であるミッドランドに行くにせよ、ウィリアムズに行くにせよ、どちらもトヨタの手がかかっているので、少なくともトヨタには行って欲しくないというホンダの気持ちがあるんだとか…。


 けど何にしろ動きが遅すぎます。まず琢磨のBAR退団ですが、これはありえない話しではなかったはず。素人のファンですら、「移籍しちゃうかも」といっているのだから、直接的な関係者であるホンダがこの可能性をもっと前から把握して、他チームへの根回しを早くからやっておくべきでだったでしょう。可能性のある移籍先が夏ごろからどんどん減ってきてしまうのはF1界では常識です。
 バトンの交渉が伸びて、バリチェロの移籍した頃には私はもう「もしバトンが残留するなら早めに決めてもらわないと、琢磨のシートが減ってしまう…チームはバトンを本気で取る気があるのなら交渉を急がせろよ」なんて思っていました。しかし結局は一番悪い方向になってしまい…。
 また今回のバトン残留はホンダにとって意外なものだったという話しがありますが、これも言い訳にしか聞こえません。もしBARが独自でウィリアムズへ交渉に行ったというのなら、ホンダは今まで政治的な意見をしてこなかったことを反省してほしいし、それ自体が完全なるミステイクですよね。ミシュランタイヤに移籍したときもそうでした。ホンダのエンジニアは「自分達はブリヂストンにあったサスペンションを作っていたのに…」と後から言っていますが、そのときにはもう遅いのです。要はその頃から何も成長していないし、反省を活かしていないということ(反省すらしていない?)。結局損をするのはホンダなわけで、賢く、効率よくやっていかなければF1では生き残れないんですよ。
 また以前も言いましたが本気で琢磨を残したいのなら、BARを買収することが一番の解決策だったはずです。チームの株を45%も持っていても発言権がないというのも解せない話です。なぜそのときに発言権の話しをしなかったのか。「エンジン開発に集中したい」というけれど、結局は政治絡みの問題で集中出来ていないように見えてしまうのです。
 最終的にはホンダはやる気があるのかどうかという話になってしまいます。もちろんホンダに言わせれば違う答えが返ってくるとは思いますが、傍から見れば政治活動が上手くいっていないためにチームは先に進まないし、ホンダが買収しないから同じミスを繰り返したりホンダが最後は損をしたりして、成長していかないように思うわけです。
 とにかく政治的な動きが遅いし、琢磨を残すのにも最善の努力を見せてくれなかったホンダ。それでは批判されても仕方ないでしょうし、最終的には撤退ということになってもおかしくはないですね。もともとのF1へのアプローチの仕方がまずいけなかったのかもしれませんが、ホンダは政治的な弱さ、立ち回りの悪さを露呈していますね。