バトンがBARとの契約延長を希望か

 一昨日くらいから英国で噂になっています。しかし「チャンピオンシップ・リーダーの75%のポイントを獲得できなければ、ウィリアムズへ強制的にされる契約である」とも。
 F1に絶対はないわけですから、契約があろうとなかろうともどっちに転んでもおかしくないでしょう。またフェラーリ入れの噂も完全には否定できないですね。
 アンソニー・デビットソンがいるから大丈夫であろうという意見もあるそうですが、そう単純ではないでしょう。確かにアンソニーは有力なドライバーだし、まだ若い。「英国の新星」なんて言われているから評価が高いのかもしれませんが、しかしそれはバトンの評価が低かった頃。今のバトンはウィリアムズ、ベネトン、BARとトップチームを渡り歩いた経験豊富なドライバーだし、何より無駄のない走りが非常にスマート。ライコネンハッキネンのようなエッジ走法とは待ったく逆のスマートな走りをここ数年で身に付けました。いまや将来のチャンピオン候補の1人であるバトンと、F1での経験がほとんどないアンソニーを比べるのは失礼ではないでしょうか。
 また来年は金曜日にサードドライバーを走行できることになりそうですから、サードドライバーが重要となります。もしアンソニーがレギュラーシートを獲得すれば契約上、アダム・キャロルがサードドライバーを走らせることになりますので、こちらの方が痛手が大きいかもしれません。金曜日のサードドライバーは経験が命ですから。
 しかしここまでいっておいてあれですが、ホンダはバトン以上に手放してはいけない人物がいるはずです。テクニカルディレクターのジェフ・ウィリスがその人。ロリー・バーンの引退の近いフェラーリが後釜に狙って来る可能性もありますし、出来るだけ早く長期契約をしないと手遅れになってしまいます。そのためにも、ホンダはチームの将来のビジョンをはっきりしないといけません。