驚きのモナコ

 マクラーレンが好調というのはここ何レースかである程度わかっていたけれど、ここまで進歩するとは思っても見ませんでした。このレースはまさにライコネンの独走。いままで予選での一発の速さに難があるといわれていたMP4/20でしたが、モナコGPではその不安も払拭してしまいました。
 もう1つの驚きはウィリアムズの安定した走り。なんと2台ともルノーの前を行ってしまいました。ミシュランはここにかなりぎりぎりなタイヤを持ち込んだようで、ルノーはそのタイヤを最後まで保つことが出来なかった。逆にウィリアムズやマクラーレンは、見事にタイヤを使いこなしました。ただそんな状態でもポイントを獲得した、ルノーの粘り強さも忘れてはいけません。チャンピオンを獲得するチームは苦手なサーキットでも絶対に取りこぼしません。他のチームはルノーの独走を妨げるためにも、もっと頑張らなければいけなかったのですが。
 ブリヂストンフェラーリは、後半すばらしい追い上げを見せました。確かにティフォージから言わせればここはモナコで、市街地コースは抜きにくいのだからもっと開発のウェイトを予選にずらしたほうがいいと思われるかもしれませんが、もしアルバースのスピンがなければもっと上にいけたのは明白です。特にシューマッハーは1ストップだったので、今回は不運としか言いようがありません。調子は上向きなだけに、何かのきっかけさえあればフェラーリの華麗なる復活劇が見られると思うのですが…。
 最後の驚きはミナルディコスワースが好調ということもあるけど、トヨタエンジンのジョーダンを押さえていたのは立派。中盤のチームとの差は激しいけれど、今後も地道に開発を続ければもしかしたらポイントくらいは取れるかも?