サンマリノGP M・シューマッハー復活の狼煙

ミハエル・シューマッハーの神がかり的な猛ラッシュには鳥肌が立ちました。久しぶりに「シューミらしさ」を見せてくれましたね。最近、予選などでのミスが目立ちますが、ミハエルの本当のすごさは「レースで集中した際の猛スパート」で、他のドライバーは持っていない能力だと思います。歴代のドライバーでもここまでレースペースで集中して、レースで猛スパートを仕掛けられるドライバーは他にいないのではないでしょうか。しかも今回のレースでは長い間、スパートをかけ続け、体力も劣りえていないことを証明しました。ブリヂストンタイヤも悪くなくバリチェロのリタイヤは心配材料ですが、フェラーリのスピード自体は戻ってきたので今後のF1が楽しみになりました。
アロンソもよくあのミハエルを抑えましたが、ミハエルに抜かれてしまったバトンとはマシンの状況が違いますからね。やはり今日のレースのMVPはミハエルでしょう。そういう意味でフジテレビでいっていた山田優の感想は的外れでしたね…。しかしバトンはもう少し粘って欲しかった。
BARホンダはマシンの能力は上向きになってきました。ファステストラップのタイムもバトンが、ミハエルに続き2位ですからね。しかしファステストだけ見て、マシンのすべてを評価するのはナンセンスで、特にリアタイヤの磨耗には問題がありそうです。早急に対策を練るべきではないでしょうか。タイヤの磨耗に関する問題が終盤、佐藤琢磨ブルツを追いきれなかった原因といえるでしょうし。
まあしかしここ2、3年のマシンは若干の変更だけで一気にマシンの調子が上がってしまい、見る側にとっては難しいですね。もちろんその難しさがF1ファンからすれば楽しさであったりもするのですが…(笑)
最後に、ルノーアロンソを追いかけるミハエル・シューマッハーを見て思ったのですが、現在のフェラーリチームの原型を作ったといわれているのが当時、ベネトンのフラビオ・ブリアトーレですよね。彼はベネトン時代にロス・ブラウンロリー・バーンミハエル・シューマッハーらを集め94年、95年とチャンピオンに導いています。そしてその後、フェラーリロス・ブラウンロリー・バーンミハエル・シューマッハーの3人を引き抜かれるわけですが…(正確には売りとばした?)。そして今、ルノーを率いているのもフラビオ・ブリアトーレです。ルノーは近年マイク・ガスコインやマーク・スミスを引き抜かれもうだめか、と思われた今年、ここまで4戦全勝です。やはり彼には何かある、ということなんでしょうね。

いやしかし、面白いレースでした。