初黒星後の横浜FC戦でチームの変化は
本日は2016年3月11日ということで、ちょうど東日本大震災から5年ということになりますね。
「もう5年も経つのか…」とも感じる気もするし、「まだ5年」とも言えるような気もしますが、震災で大きな被害を受けた方々にとっては、とても長い5年間だったのではないのでしょうか。
"被害者の思い"などと簡単に口に出来るものでもないのでしょうが、少しでも震災の傷が埋まっていくことを祈るばかりです。
震災から5年というこの時期に合わせて、Jリーグでは全53クラブが同時に募金活動を行うことを発表しました。
どうしても記憶というものは風化される面がありますし、こういった活動を通じて震災を忘れないことが重要なのかもしれません。
震災に関する様々な影響や恐怖といったものを忘れてはいけないのはもちろんのこと、震災直後の助け合う気持ちといったものも大切にしていかなければいけませんね。
サッカーに関してもサッカーをやることが出来ること、サッカーを見ることが出来ることに関する感謝の気持ちを改めて考えていきたいと思います。
さて、ジェフは今週末、横浜FCと対戦します。
横浜FCは昨夏に8連敗を喫し、ルス監督が辞任。
試合内容も芳しくなく順位も17位まで下がりましたが、中田TDが代行を務めて何とか持ち直し、15位でシーズンを終えています。
しかし、今季は再びルス監督が復帰すると、開幕から2連敗。
ルス監督体制ではこれで計10連敗と、厳しい状況になっています。
サッカーの内容も、8連敗時と同じ状況に戻っている印象です。
攻撃ではパスをつなぐ意識は強いものの、中盤からアタッキングサードへはパスワークを持ち込めず、ワイドに展開してのクロスばかりが目立つ状況に。
守備ではラインを比較的高く上げるものの、前からのプレスが効かず裏を取られやすい。
ポジションばかりを重視するゾーンディフェンスで、守備での強みが見えてこない印象です。
日本でうまくいかない欧州の監督に、ありがちなパターンになっているのかなと思います。
欧州の選手なら1人で跳ね返すこともできるかもしれませんが、日本人は連携して守るところに特徴があるわけで、ポジション重視の守備だけでは穴が出来てしまう。
攻撃面でもテクニックやアジリティが武器な日本人選手においては、シンプルなクロス展開だけでは確実なチャンスは作りにくいということなのかもいしれません。
昨年苦しんだ時期のサッカーのままだっただけに、選手たちの士気も心配な状況ではないかと思います。
今季のルス監督に何を期待したのかが見えてこず、クラブとしての意思決定レベルに疑問が残るのではないか…というのが外から見た印象です。
もっともそれを言えばジェフも似通った状況ですが、選手が大幅に変わった分まだ士気の面には問題がないということでしょうか。
ジェフとしてはホームとなりますし、前節敗戦していることなどを考えても、ここはしっかり勝ちたい試合となるのではないでしょうか。
横浜FCは開幕から讃岐戦で0-1、松本戦でも0-2とまだ得点がない状況で、昨年8連敗時も得点力不足に悩まされていました。
一方でジェフは今季まだ無失点試合がありませんから、まずは守備で点を奪われないこと。
その上で、得点を奪っての勝利を目指したいですね。
横浜FCも良い状況ではないとはいえ、油断せず準備をして臨みたいところ。
前節松本戦では、得点には結びつかなかったもののPKを獲得。
後半は相手を押し込む時間も長かったですし、讃岐戦でもチャンスは作れていた印象です。
また松本戦では、開幕後に加入となったイバが途中出場。
190cmの長身ですが、それなり動けるタイプの選手のように見えます。
出場時間が短かったのでゴール前での強さに関してはまだわかりませんが、無得点のチーム状況も考えると今後の攻撃面においてカギを握る選手と言えるのかもしれません。
ジェフとしては、十分注意したい選手ですね。
ジェフは前節岡山戦で1-2で敗れていますし、スタメンを切り替える可能性もあるのでしょうか。
関塚監督は敗戦後に選手を変えてくることも多いですし、先日も話した通り長澤などを4-5-1にも可能性は見えてきました。
ただ、結果も残している4-5-1とはいえ、実際に長時間運用すれば課題も目立ってくるでしょう。
監督交代時などもそうですが、隣の芝生は青く見えるし、可能性ばかりに振り回されてもいけないと思います。
プレシーズンマッチから負けなしで来ていたジェフですから、大きな変化を加えるとしたらこのタイミングなのかもしれません。
しかし、まずはチームとして、どのような攻撃を作っていくのかを明確にすることが何よりも大事なこと。
方向性を決めた上で、チームに変化を与えるのか。
それともチームの変化が先で、その後に方向性が変わっていくのか。
似ているようで大きな違いがあることだと思いますので、今後のチーム作りがどのように進んでいくのか注目ではないかと思います。