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名古屋から松田力がレンタル移籍で加入

松田力選手加入のお知らせ(ジェフ公式サイト)


 夏の移籍ウインドー期間が今週までということで各クラブが精力的に動いていますが、ジェフにも動きがありました。
 先日公表された経営情報からすると富澤と安の獲得で今夏の補強は終了かとも思っていただけに、更なる補強があったことは良かったのではないでしょうか。
 松田兄弟の弟・松田力が、名古屋からレンタルで加入ということになりました。


 松田は一昨年までびわこ成蹊スポーツ大学に在籍しており、4年生の時には特別指定選手として大分でプレーしJ1で9試合4ゴールの活躍。
 プロ入り前から評価が高く競合の末に名古屋へ昨年加入すると、プロ初年度は途中出場が多かったものの31試合に出場し1ゴール。
 しかし、今季はノヴァコビッチの獲得などもあってか、ここまで11試合出場に留まっていました。
 先月結婚されたそうですから、それを機にジェフ移籍を決意したのかもしれませんね。



 そこまで熱心にプレーを見たことはないですが、フィジカルが強くスピードもあって縦にボールを持ち運べる選手ではないかと思います。
 ポジションは、FWを中心に右サイドでもプレー。
 前節徳島戦の4-4-2に出考えれば、ペチュニクや井出のポジションということになるのではないでしょうか。 


 詳しいところは実際にプレーを見なければわかりませんが、スピードがあって前に強いアタッカーだと思いますので、現在のジェフにはあまりいないタイプではないかと思います。
 井出もスピードとキレのある選手だとは思いますが、一瞬の加速で仕掛けるタイプ。
 松田は長い距離をスプリントできるタイプだと思いますし、強いて言えば田中に近いのかもしれませんが、よりゴールに直結したプレーができる選手といったイメージです。



 2列目のアタッカーで前に強い選手がもう1人いれば…と個人的には思っていたので、良い補強ポイントではないかと思います。
 守備では4月頃からプレスが効かなくなっていましたし、早くから2列目で前に追いかけることができる選手はほしいところではないかと思っていました。
 昨日も話しましたが前節徳島戦で引き気味の4-4-2で戦ったことによって、昨年の幸野のように広範囲を追い掛け回せる前の選手の必要性はさらに増したように思います。


 守備の計算できる森本の復帰は非常に良いタイミングだったと思いますが、森本と2トップを組んだペチュニクに関しては2トップで起用されたことで大きな穴になっていました。
 スピードと体力面で課題のあるペチュニクに対して、低く構えた4×4の前で広範囲を追い掛け回すタスクを求めるのは無理があるのではないかと思います。
 現状を考えればまず守備の改善から入るのが妥当ではないかと思いますし、松田には前からのチェイシングに期待したいところではないでしょうか。 



 そして、攻撃面ではアタッカー陣の得点能力にも、大きな課題があったと思います。
 守備だけなら町田でもよかったのかもしれませんが、前々節の熊本戦でも決定機を外しており今季も1ゴールと得点面では期待できない。
 他の前方の選手もここまで森本、オナイウが2ゴール、谷澤もようやく1ゴールと寂しい数字となっています。


 ペチュニクが10ゴールで現在はジェフのトップスコアラーになっており、2番手の井出は5ゴールですから大きく他選手を突き放しています。
 しかし、そのペチュニクには守備の問題があるだけでなく、チームとしてどう攻撃に組み込むかといった形ができていない印象です。
 ゴール前でのヘディングのうまさやシュートセンスなどを、うまくチームとして活かせてあげればいいのでしょうが、現状だと課題の方が目立っていることが少なくないように思います。



 前節徳島戦でも1-0で勝利したとはいえ、決定機は谷澤のシュートとFKのこぼれ球をペチュニクが合わせたシーンくらいしかなかったと思います。
 FKのこぼれ球も相手GKが跳ね返せなかったことによる、ミス絡みのチャンスだったと言えるでしょう。
 攻撃面の改善は極めて重要な課題だと思います。


 しかし、前節から深く守る4-4-2にしたことにって、相手を引き出せる効果が期待できるかもしれない。
 徳島戦後半でもカウンターを作れそうで作りきれなかったという問題がありますので、そこにスピードのある松田が加われば武器が1つ増える可能性もあるのではないでしょうか。
 もっとも徳島戦後半は相手がビハインドだったため、前に出てきたという部分もあるかもしれませんが。



 いわばロンドン五輪の日本代表のように、後方に守りを固め永井のスピードで裏を突く戦い方になっていくかもしれない。
 永井ほどターゲットにはなれないかもしれませんから、そこは森本などと協力して形を作っていく。
 あるいは、昨年後半の右SH幸野のように、サイドから前へ出ていくタスクを期待する。
 幸野ほど器用なタイプではないかもしれませんが、その分ゴールに絡む展開を求めていく。
 幸野も万能な選手だったため使いやすかったですが、得点力に関しては大きな課題がありましたしね。


 関塚監督就任から1年がたって、パスワークに関しては徐々に苦しくなっている印象です。
 それだけにここからパサータイプを1人獲得したところで、今季後半で一気に改善するようには思えません。
 もともと兵働、大塚などを放出したのも関塚監督の意向が強かったように思いますし、夏の補強ですから今から中途半端にチームの幅を広げるような補強はメリットが少ないでしょう。
 現状ではそんな余裕すらないのだと思います。



 今季のジェフはパスをつなげなくなり、結局CFの頭をめがけたロングボールが多くなる傾向にあった。
 けれども、その形でうまくチャンスを作れずボールを失うことが多かったわけですが、後方からのボールに強い安とそれを拾ってシュートまで持ち込めそうな松田を補強して改善を図ろうということなのかもしれません。
 かなり現実的なサッカーになる可能性がありますが、以前にも話した通り関塚監督が成功するパターンを考えると、この方がうまくいくかもしれません。


 途中起用から松田のスピードに期待する展開も考えられますが、チームの現状を考えるとペチュニクを外して松田をセカンドトップに据えて、スピードを活かすサッカーをしていくべきなのかもしれません。
 ただ、もしもパウリーニョも外し、ペチュニクも外し…となると、チームとしてのスケールダウンは否めないように思います。
 今季これまでの流れを考えると、ハイプレスが通用しなくなり、攻撃も守備もうまくいかなくなっていき、ついに昨年終盤の戦い方に戻さざるをえなかったといった印象です。


 一度うまくいかなくなったところをスケールダウンして、レンタル選手などを補強して"つぎはぎ"のような形でなんとかやりくりしようとしている感があります。
 それによって一旦はチームが持ち直したとしても、そこから更なる大きな飛躍にまで繋げていけるかどうか。
 実際問題としてパウリーニョペチュニクは来季も契約が残るでしょうし、今後どのように扱っていくのか…。



 もちろん松田の起用法もパウリーニョペチュニクの今後も、私の予想とは異なっていく可能性は十分あるでしょう。
 ただ、どちらにせよ一度割り切ったサッカーにしたところから、どこまで発展していくのかに関しては注目していくべきポイントではないかと思います。


 基本的には松田に関しては、現状を考えれば良い補強ポイントではないかと思います。
 ただ、松田をどこまで活かせるのか、本人がどこまでやってくれるのかは、当然ここからしっかりと見ていく必要があるのでしょうね。
 決して良いとは言えないチーム状況ですから苦労する部分もあるかもしれませんが、頑張ってほしいと思います。