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スタメン安、途中出場オナイウというパターン

 熊本戦で途中出場したオナイウが、ゴールを決めました。
 実に4月1日のC大阪戦以来となる、久々の得点。
 これが今季2ゴール目ですが途中出場が多いものの、ここまで23試合にも出場していることを考えると、物足りない結果だと思います。
 ようやく決めてくれたといった印象です。


 前節水戸戦でも途中出場から、前へのパワフルなプレーを見せてくれていました。
 熊本戦から急に動きが良くなったのではなく、コンディションに関しては前から良かったのでしょう。
 そのため、前々節磐田戦で久々にスタメン起用されたのではないかとも思います。
 なお、この試合のオナイウのスタメン出場は、5月17日の金沢戦以来だったそうです。


 ジェフのスタメンの流れを思い返すと、第21節岐阜戦では森本が1トップでしたが、翌戦から負傷のため戦線離脱。
 第22節金沢戦ではペチュニクが1トップでしたが、第23節群馬戦では移籍直後の安がスタメン。
 そして、磐田戦でオナイウがスタメン1トップを奪い返しましたが、水戸戦、熊本戦では安が再び1トップで起用されているという展開です。
 ここだけ見ても、かなりメンバーが入れ替わっている印象ですね。



 調子の良さそうなオナイウですが、スタメンで起用された磐田戦ではほとんど活躍できなかった印象です。
 オナイウは昨年デビュー当初からそうですが、途中出場では活躍できてもスタメンで起用されると良いプレーが出来な傾向が強い。
 これは若手選手には、よく見られる光景だと思います。


 特にオナイウは前を向いた時のプレーに、強さのあるFWだと思います。
 熊本戦後半のように相手が疲れて守備がズルズルと下がっていくと、FWは前を向きやすい状況になるわけで、オナイウの良さも出しやすい。
 相手DFが後方に下がっている状況で、後ろ前へ飛び込んでいって跳躍力のあるヘディングで相手に競り勝つだとか。
 相手DFの手前で前を向いて、ボールを持ってドスンとシュートを放つのが得意な選手だと思います。
 しかし、これが相手の疲れていない状況だと前を向いた状況を作れず、試合から消えてしまうことが多いように思います。



 加えてスタメンで起用されると仕事が増えるために、自分の良さが出せなくなるという部分もあると思います。
 特に関塚監督は、サイドに流れてのつなぎ。
 前からの献身的な守備。
 後方からのロングボールの落とし。
 それに加えて当然FWとしてのゴールをめがけたプレーや、クロスに対するヘディングなど、様々な仕事を要求する傾向がある。


 オナイウは足元でのつなぎも、チェイシングも、ロングボールのターゲットとしての役割も苦手な選手ですから、どうしても苦手な仕事をこなそうとすると、自分の良さを出し切れずに終わってしまう。
 一方で安は、そういった様々な仕事もこなせるタイプのFWと言えるのではないでしょうか。
 足元でのボール捌きもうまいし、ロングボールを落とすプレーにも強さを感じる。
 チェイシングもオナイウのように初動が遅かったり、相手に近づいても寄せが甘かったりという課題はなく、しっかりとやれている印象です。



 関塚監督は様々なタスクをFWに要求するためゴールに集中できない状況になり、結果的にFWの得点が少ない問題にも影響が出ているのではないかと思います。
 単純にFWがサイドに流れる仕事を求めるためボールを上げても中央にいないことも少なくないですし、様々なタスクがあるため自由にプレーできていない。
 組織的に戦わせて組織的に崩せるチームが作れているのならいいですが、組織的に崩せてはいないため個人技に頼らざるを得ない状況になっている。
 結果的にFWの重荷だけが増えているように思います。


 加えて、オールラウンドなFWを求めることが、補強に関しても悩みになっているように思います。
 個人的にこの夏は単純に点を取れるFWを補強すべきではないかと思っていたのですが、関塚監督のFWへの要求を考えると単純な点取り屋ではいけなかったのでしょう。
 オールラウンドに仕事ができてなおかつ点を取れるFWなど、そう簡単に取れるものではない。
 安は確かにオールラウンドなFWのように見えますし、監督の要求する補強ということを考えると、大きく外れていない…むしろ成功だったように見えます。



 現在のチーム状況を考えれば、オールラウンドな安をスタメンで起用して相手が疲れるのを待つ。
 そして、相手が疲れたところで前への推進力のあるオナイウを途中で使う、というのが現実的なパターンなのかもしれません。
 水戸戦では2トップの時間も若干ありましたが、水戸戦でも熊本戦でもオナイウは54分から出場しています。
 チームとしても、オナイウを後半の早い時間に使って勢いをつけるという狙いがあるのではないでしょうか。


 ただ、これは昨年終盤の戦い方にも、似通ったところがある。
 それぞれタイプは違うもののオールラウンドな森本をスタメンで使い、得点を狙えるケンペスを途中投入して後半途中から勝負。
 しかし、この戦い方は先に点を取られると、かなり厳しくなる作戦だと思います。
 先日の熊本戦でもそうでしたし昨年プレーオフ山形戦でも先に点を取られたことで、ゲームプランが崩れてしまい、焦りも出てしまった。



 やはりそういったパワープレーのような展開に頼るのではなく、メインのスタイルで戦えるチームにしていかなければ安定した結果というのは期待できないように思います。
 オナイウが途中出場して結果を出せたことは良いことだとは思いますが、それだけでは根本的な改善とはいかないのではないでしょうか。
 チームとして明確なスタイルを再構築していきたいところではないかと思うのですが…。