2015シーズンはアウェイ長崎戦でスタート
今週末、いよいよJリーグが開幕。
ジェフの開幕戦のカードは、アウェイ長崎戦ということになっております。
開幕を待ち遠しく感じる思いとともに、多少の不安や緊張もあり、この時期はいつも独特な心情になりますね。
対戦相手の長崎は、一昨年JFLからJリーグに昇格。
J2初年度にもかかわらずリーグ戦6位という好成績を収め、プレーオフにも進出しました。
しかし、昨年はリーグ戦14位と、前年から大きく順位を落とす結果となっています。
それでも高木監督は継続となり、今年で3年目。
3-4-3のフォーメーションも変わっていない模様ですし、基本的には昨年からのサッカーを継続する方向なのでしょう。
今オフには山口貴弘、岡本拓也、野田紘史、奥埜博亮、下田光平、三原雅俊と、主力級の選手が数多く退団。
梶川諒太、木村裕、花井聖、刀根亮輔などを獲得したとはいえ、戦力的にはかなり厳しい状況になっているのではないかと予想します。
今年の長崎の試合はまだ見ていませんし、公式サイトでも練習試合のメンバーを公表しないなど、なるべく情報を出さない方向で進めているようです。
そのため予測しにくい状況ではありますが、昨年までのサッカーを思い返すとフィジカル面を押し出したスタイルというのが、チームのベースと考えていいのではないでしょうか
攻撃では前線に浮き球のボールをあてて、セカンドボールの拾い合いを制して、そこから2列目が飛び出していく。
そして、相手のラインが下がってきたら、サイドからの攻撃を狙う。
守備でも運動量豊富に動いて、全員で守るといった印象があります。
対長崎という面で考えると、昨年までサイズやフィジカルの問題もあってジェフが苦手としていた、中盤でのセカンドボールの拾い合いでどこまで勝負ができるのかが見どころの1つとなるのかもしれません。
ボランチには身長もあってフィジカルの強いパウリーニョが加わったわけで、そこを改善できる可能性があるのかもしれません。
セカンドボールへの対応に関しては、長崎戦に限らず多くの試合で劣勢に立たされ苦労してきたところがありますから、今季はそこで戦えるということが開幕戦で分かれば大きな励みとなるかもしれません。
また、長崎はホームでの開幕戦ということで負けたくない試合であること、そして2月15日に行われた練習試合でジェフと対戦し2試合合計で1-6の大敗を喫していることを考えると、守備的な戦い方をしてくる可能性もあるかもしれません。
昨年の対戦では比較的ラインを高く保って戦ってきたので、これに関してはどう出てくるかしっかりと相手の状況を見極めなければならないところもあると思います。
相手が前に出てくればジェフとしては楽な面も出てくるかもしれませんが、昨年終盤のジェフは5バック気味に守られ、サイド攻撃を遮断されると苦しむ傾向にありました。
それに関しては長崎も十分研究してくると思いますから、8日の開幕戦でも5バック気味に引いてサイドのスペースをつぶしてくる可能性も考えられるのではないかと思います。
そうなると、攻撃面では引いた相手、サイドを警戒された相手をどのように攻略していくのか。
2月22日の山形戦でも「フィニッシュまで持ち込むのが課題」というインタビューが出ていましたが、まさにそこは昨年終盤も大きな課題だっただけに、それがずるずると続いてしまうのか。
それとも解決の糸口が見え始めるのか、大いに注目したいところではないでしょうか。
また、山形戦では相手3バックと右サイドにスペースができてしまい、そこから攻撃を作られてしまいました。
幸野や町田、慶など運動量豊富な選手を使わないと、後方やサイドにスペースができてしまいという課題も、昨年後半から見られたものでした。
どのような守備の考え方を持って戦うのか、ファーストディフェンスやラインをどの位置に設定するのかといったスタイルの違いによっても異なりますが、J2のチームでもフリーな状況であれば後方からしっかりパスをつないでいってチャンスを作れるというのは近年における日本サッカーの特徴でもあると思うので、穴のない守備を作っていかなければいけないように思います。
スタメンに関しては、右SH、トップ下がどのような選択になるのか注目ですね。
ここまでの流れで行くと、トップ下は水野ということなのでしょうか。
水野がトップ下ということになれば、仕掛けの面では期待できるでしょうが、ビルドアップや守備面でどこまで対応できるのか。
昨年終盤にトップ下としてプレーした町田は仕掛けの質の部分で課題が大きかっただけに、水野にそこを期待しているところは大きいのかもしれませんが、積極的にラストパスやシュートばかりを狙うと、今度は攻撃が単発になりがちになってしまう不安もある。
バランスが非常に難しいポジションだと思うだけに、非常に難しいですね。
チームとして誰を選ぶかも悩ましいですし、出場する選手としても賢くプレーしなければいけないと思います。
また、山形戦ではペチュニクが右SHでスタメン出場しましたが、動きが重かった上に前半途中で負傷交代となっています。
ペチュニクがスタメンでないとなると、井出、田中、オナイウなどが候補に上がるのでしょうか。
しかし、トップ下水野、右SH井出ではタイプが被るだけに、こちらも難しい状況ですね。
町田はリハビリ明けでいきなりスタメンは難しいのではないかと思いますし、幸野、山中、大塚、ナムと多くの2列目候補が退団となっているだけに、選択肢は限られているように思います。
その中で良いバランスが見つかるといいのですが…。
今季のクラブ・チーム全体に対しての話は、一昨日、昨日とさせていただきました。
現状ジェフというクラブは予算・戦力・動員など様々な面においてジリ貧傾向にあり、ここ数年は昇格争いでも決して優位とは言えない状況になりつつある。
けれども、だからこそチャレンジャー精神を持って前向きに戦うこと。
シーズンを通して成長をしていくこと。
継続して成長を遂げるためにも、チームとしての軸や強みを明確に作っていくこと。
そのあたりが、今季最大の目標になるのではないかと私は思います。
今季も楽なシーズンにはならないかもしれませんが、その中でどれだけ多くの希望を見いだせるかどうか。
結果はもちろん重要ですが、クラブの明るい未来が見えるようなシーズンになるといいなぁと私は思います。