プーチン大統領も訪れた初開催のロシアGP
鈴鹿でのジュール・ビアンキのクラッシュから連戦でロシア。
前日の木曜日会見から、暗い雰囲気で行われたそうです。
しかし、ロシアは1913年、14年に開催されて以来のF1ということで、ほぼ初開催。
あの悲惨な出来事から気持ちを切り替えて臨めるという意味では、結果的に良かったのかもしれません…。
サーキットはソチオリンピックパークサーキット。
名前の通り今年2月に行われたソチ冬季オリンピック会場にサーキットを建設したもので、市街地サーキットではあるのですが、路面も非常にきれいに作られていました。
サーキット開発にはロシア政府が2億ドルもの資金を提供。
プーチン大統領も表彰式のプレゼンターとしてGPに訪れました。
アムカル・ペルミが財政難に陥った時もそうですが、プーチン大統領のやり方としてはスポーツなどに積極的に政府の予算を提供することで、支持を得ているところがありそうですからね。
ロシアGP開催もウクライナの件で反対意見が出ていましたが、それでも来場したというのはそこでアピールする意味が大きかったのではないかと思います。
多くのファンが訪れたことも印象的でしたが、これも国をあげてのイベントだったため、動員をかけた可能性もあるのでしょうか…。
完全に新設のサーキットで観客席などもしっかり整備されていた印象ですが、ソチのオリンピック会場の間を縫うようなコースレイアウトだったために、90度コーナーなども多く、どうしても抜きどころは少なかったですね。
それでもメルセデスのニコ・ロズベルグが1周目に無理な仕掛けをしてタイヤを壊し、残り52周をミディアムタイヤで走りぬいたため、それなりに見どころはあったかなと思います。
優勝はポールトゥウインを決めたメルセデスのルイス・ハミルトン。
ロズベルグは20位から追い上げて2位フィニッシュ。
3位にはウィリアムズのバルテリ・ボッタスが入りました。
予選ではトップタイムに迫る速さを見せていましたが、最終コーナーでミス。
それでも今勢いのあるドライバーであることは事実ですね。
4位にはジェイソン・バトン、5位にはケビン・マグヌッセンとマクラーレン勢が続きました。
名門復活には程遠いですが、それでもシーズン終盤に少しずつ上がってきましたね。
来季ホンダエンジンを積むマクラーレンですから、その準備という意味でも頑張ってほしいところ。
チームメイトには投入されたニューパーツが渡されないという小林可夢偉は、ここ数戦苦戦。
金曜のフリー走行1はロベルト・メルヒにマシンを明け渡しているうえに、パーツの耐久限度が迫っているということでフリー走行も周回制限をなされたそうです。
その上にギアぼっくトラブルもあったようで、予選でもチームメイトに敗れてしまいました。
さらにさらに決勝ではレース途中に、マシントラブルがなかったにもかかわらずチームにリタイアするよう指示が出されたそうです。
マシンの耐久問題のためのようですが、それにしてもひどい状況で。
可夢偉に関しては「参加させているだけ」といった扱いになっていますね。
今後このチームはどうなっていくんでしょう…。
とりあえず今季いっぱい参戦できるかどうかも怪しい状況になってきたように思います。