3バックの水戸と対戦 4戦ぶりの得点なるか
前節岡山戦でリーグ戦8試合ぶりの黒星となったジェフですが、それまでも引き分けが多く関塚監督が就任してから7試合で2勝4分1敗、勝点10で1試合あたりの勝点率は1.4。
鈴木監督体制では19試合で7勝6分6敗、勝点27で勝点率は1.4となり、勝点率はほぼ同数となってしまいました。
また、リーグ戦において3試合連続無得点となりましたが、得点力不足に悩んでいた今季の鈴木監督体制でも連続無得点は1度もなく、今季これまでの連続無得点は鈴木監督最後の北九州戦、斉藤代行監督の松本戦による2試合連続無得点のみ。
昨年、一昨年も2試合連続無得点までしかなく、3試合連続無得点となると2011年10月以来となり(この時は4試合連続無得点)、得点面の問題は深刻と言えそうです。
状況はかなり異なりますが、奇しくも11年10月もシーズン途中にドワイト監督を解任し、ガクッと成績の落ちていた頃でした。
関塚監督就任直後はちょうど選手たちのコンディションも非常に良い時期だったと思いますし、監督交代による瞬間的な刺激と言うものもあったのだろうと思います。
もちろん関塚監督としてはシーズン中の就任ということで難しさもあったかもしれませんが、チーム状況は決して悪くなくむしろここから上がって行こうかという時期だったので、チームの良いところを引き継げたとも言えるでしょうし、やりにくさばかりでもなかったようにも思います。
特に健太郎と兵働のダブルボランチのバランスは、非常に良かったと思うのですが、そこも変えていきそうですね…。
監督就任から1カ月を経過して、関塚監督のサッカーが浸透し始めてから、結果が伸び悩み始めてきたようにも思わなくもありません。
どちらにせよ、このままだと監督どうこうという話以前に、監督交代の意味に疑問符がつく状況だと思います。
もちろんまだ7試合とも言えるわけで、結論を出すには早い段階ではあります。
プレーオフの可能性まで考えれば、守備重視のカウンターサッカーの方が良いようにも思わなくもないですしね。
しかし、監督選定の時点でプレーオフ狙いというのもどうかと思いますし、プレーオフで優位に立つためにも1つでも上の順位にいることが大事だと思います。
さて、今週末の対戦相手は水戸。
水戸はリーグ戦でここ6試合勝ち星なし。
前節も愛媛相手にスコアレスドローとなり、順位も13位と下がってきています。
また、水戸は8月27日に、延期となっていた天皇杯広島戦を戦っており0-1で敗戦。
柱谷監督は「二週続けて片道6時間かけて広島まで来た」と話しており、ジェフ戦ではコンディション面で難しさが出てくるかもしれません。
現在の水戸は3バックを基本としていますので、ジェフ戦では5バック気味に守ってくることが予想されるのではないかと思います。
そこから攻撃では、体格のいいFW三島を狙ってクロスあげる。
あるいは、前線に縦パスを出して、そこから1トップ2シャドーの関係でつないでいく…という形なのかなと思います。
三島や控えには鈴木隆行などもいるとはいえ、決して簡単に放り込むだけではなくしっかり繋ぐ意識もある印象を前節愛媛戦では受けました。
なお、今年名古屋から水戸にレンタル移籍して、最近出場機会を伸ばしている吉田眞紀人は21歳で木更津市出身の選手。
現時点では唯一の木更津出身Jリーガーとなるのでしょうか。
同じ木更津出身者として密かに期待していたので、水戸に来て出場機会が得られてよかったですね。
話はそれましたが、ジェフは相手が3-6-1のフォーメーションであることを考えると、この試合でも3ボランチということになるのでしょうか。
そうなれば前節同様に、中盤の守備のバランスというのがまずはポイントではないかと思います。
岡山戦後、健太郎は「前からボールを奪いに行ったけれど取れなかったので引いて守った」と話していますし、うまく前から相手を追うことが出来るかどうか。
確かにインサイドハーフの2人で相手ボランチを抑えることは出来るかもしれませんが、そうなると相手3バックをどう追いかけるのか。
ケンペスの守備能力の問題はあったとしても、1人で3人を追えるはずもないですから、前からのプレス整備が課題になるように思います。
柏戦ではFWを一枚削って3ボランチにし相手DFラインは諦めたとしても、もともと6バック気味に引いて守る形でしたからそれで成り立っていたとも言えますけど、引いて守り続けるわけにもいかないリーグ戦では同じようにはいかないということになります。
また、攻撃における中盤のコンビネーションも気になるところです。
3ボランチが攻撃面でも可能性を感じたのは、井出、町田がインサイドハーフとなった柏戦ではないかと思います。
フォーメーションなどは違うものの、2人は長く練習でコンビを組んでいましたし、テンポよくパスを回して前にもっていける選手なので、近い距離間でうまくやれた部分があると思います。
しかし、あの試合は後方にアンカー田代もいて6バックと共に待ち構えて守備をしていたので、インサイドハーフの守備力はあまり問題にはならなかったですけど、通常時は守備力も求められるでしょう。
岡山戦でも状況に応じて健太郎がボランチの位置まで下がる動きをしていましたし、兵働をアンカーにおくのが基本となればインサイドハーフにもボランチに下がっての守備力も求めたいところ。
ただ、3ボランチのシステムを活かすにはインサイドハーフの攻撃力も不可欠だと思うだけに、やはり悩ましいところがありますね。
なかなか3ボランチもうまくはまっているとはいえない印象ですから、変えてくる可能性も考えられるのかもしれません。
とはいえ、他のフォーメーションにすればうまくいくかというとそうでもないかもしれない。
前線からのプレスや中盤の連携面はそれまでも課題としてあったと思いますし、具体的な"課題の出方"は違うかもしれませんが、本質的な問題は同じと言えるようにも思います。
これまで頻繁にフォーメーションを変えてきた関塚監督ですけど、課題を潰していって連携を深めて行くことを考えればある程度固めたほうが良いように思いますし、そういった観点では3ボランチ継続もアリなのかもしれません。
まぁ、3ボランチもある程度練習でやり方を固めてから、実戦投入してほしかったところだったようにも思いますが…。
試合に関して言えば、水戸もここ数試合結果が出ていませんし、ジェフのホームでもある上、日程的にもジェフが有利と言えます。
コンディションなどで上回って、相手を押し勝つことが期待されるのではないでしょうか。
天皇杯によって目立たなくなってしまいましたが、熊本戦後に兵働がこのままズルズルといってしまうことを危惧していたように、週末の試合でこの流れを止めたいところだと思います。
そのためにも"得点の形"が欲しいところですね。