ベルギーGP直前に可夢偉変わってロッテラーの出場が決定
水曜日に非常に残念なニュースが発表されました。
ケータハムからF1に参戦していた小林可夢偉に代わって、今週末のベルギーGPでは元ジャガーF1チームのテストドライバーで、現在は日本でスーパー・フォーミュラーなどで活躍しているアンドレ・ロッテラーが出場することが正式に発表されました。
ケータハムはシーズン中に首脳スタッフが入れ替えに。
リストラを行うなどチーム状況が変わり、ドライバー変更も示唆していました。
大口のスポンサーがいない可夢偉の退団がうわさされていましたが、ここにきて急遽外されたことになります。
ロッテラー自身は以前から実力ある良いドライバーだと思っていましたし、昨年スーパー・フォーミュラー2位だったドライバーがどこまで活躍できるかというのは気になる部分でもあります。
また2011年のル・マン24時間耐久レースでは、東日本大震災直後で日の丸を掲げて出走。
見事優勝を果たしています。
なお、ケータハムのアドバイザーを務めているコリン・コレスは、09年ル・マン参戦時のチーム代表で、そのつながりもあっての参戦ということになるようです。
日本にもなじみの深いドライバーですから、F1参戦は楽しみである一方、可夢偉にとっては残念な話となってしまいました。
チームメイトであるマーカス・エリクソンを毎回確実に上回ってきた可夢偉としても、ロッテラーがエリクソン相手にどれだけやれるかは1つの指標となると言えるのかもしれません。
けれども、ロッテラーは突然のF1デビューであり、準備期間も少ない状況。
加えてマシン状況も芳しくないことを考えれば、なかなか可夢偉が評価を上げることは難しい状況と言えるのかもしれません。
可夢偉にとって悔しいのは、ようやくマシンがアップデートされた状況での交代ということ。
ライバル相手にチャンピオンシップで上回ろうという意欲を持って臨んでいた状況だと思うのですが、個々で梯子を外されてしまったことになります。
今回ロッテラー出場に合わせてスポンサーも突いているようですし、要はお金と言うことなのでしょうか。
ロッテラーの出場はとりあえず今回のみで、可夢偉もチームにとどまることが発表されています。
しかし、今後においては不透明な状況となっています。
今後のレースでもドライバーがお金を持ってこれるかどうかで、出場するドライバーを決めるということなのかもしれません。
ただし、シーズン中に1チームから出場出来るドライバーの制限がされているので、毎レース帰ることは現在のレギュレーションでは不可能ですが…。
可夢偉はそのための保険と言うことになるのかもしれませんね。
同じくケータハムで活躍したヘイキ・コバライネンもシートを失ってしまいましたし、結局下位チームで名前を上げるというのはかなり厳しい状況になっているのでしょうか…。
脇坂寿一もブログの冒頭で「金ですか!?」と言う話をしていますが、何とも微妙な話。
以前からペイドライバーと言うものはあったとはいえ、現在のF1はよりお金の面が強く映ってしまっている印象がなくもありません。
視聴率低下も問題視されているわけですが、今後F1はどのような夢をファンに見せられるんでしょうね…。
まぁ、もちろん自分が日本人F1ドライバーを応援しているからこそ、大きくF1に落胆してしまうという部分も強いのでしょうが。