島田社長と斉藤TDへの期待

 今回の内容は昨日までに出ていた様々なご意見と、前回の続きというか追記的なものになります。
 次の試合も間近ですし、あまりクラブ内部の話はしたくないという気持ちもあります。
 けれども、このタイミングで監督が変わったことは受け止めなければならない事実ですし、今しておかなければする機会はますます逃してしまいますから、今のうちに書き留めておこうと思います。

イビチャ・オシム監督が辞めて以降、誰一人として監督の座に定着できた人がいない……いや、冷静に考えるとオシムさんの前にもいなかった……ということを思うと、事態はちょっと複雑です。何せ鈴木さんでオシム以降の9人目の監督、暫定で指揮を執る斉藤和夫さんが10人目だそうですから。
(中略)
覚悟の続投だったはずの今季の6月という段階での解任は驚きでもあります。順位だけ観れば絶望的(12位)ですが、冷静に勝ち点ベースで見れば、6位・大分とは『3』しか離れていませんからね。正直な話、ここは動かないだろうと思っていました。(J論

 川端暁彦氏のコメントです。
 ジェフで定着した監督は、オシム監督の後も前もオシム監督以外いなかったという話。
 もちろんうまくはまらなかった監督、手腕に疑問符が残る監督もいましたが、確かにオシム監督招聘前から監督交代は頻繁に行われていました。
 ここまで続かないと、やはりどこか異常な状況なのではないかと思ってしまいます。
 だからこそ、鈴木監督で2年目を迎えた意味というのは大事だったと思うのですが、結局シーズン中に解任となってしまったということになります。


 続いても、あえて外からの視点を。
 東京Vを応援しており、最近はジェフの試合もチェックしていらっしゃるみどりのろうごくアトさんのつぶやき。

何ていうかなあ、珍しいくらいに"我慢して続投"の成果が出ていた事例だったと思うので、残念よね、"監督交代大好き"の(笑)僕から見ても。 #鈴木淳監督
まあその「成果」の幅が不十分だったと言われれば、どうしようもないけど。
でも難しい仕事だったと思うよ?なかなかあれ以上は。(twitter

 私も結果は不十分だったとはいえ、十分鈴木監督はやってくれていたと思っています。
 このあたりりは前回のエントリーとこれまでの当ブログとでもお話したと思うので、ここでは掘り下げないとして。 

ていうかこんなタイミンクで切るなら、せめて後任用意しといて欲しい。
それならスパッと、革命だけど。
なんだよ暫定とか。煮え切らない。
・・・ということはやっぱり、「解任」自体が目的・メッセージなんでしょうね。"誰か"に対する。(twitter

 なるほど。
 W杯関連もあって内々で決まっている可能性は否定できないかもしれませんが、どちらにせよここまで急ぐ必要性はなかったように感じます。
 新しい監督への期待などよりも、監督解任そのものに意味があるということなのかなぁ…ということになりますね。


 タイミングに関しては犬の意地のマルコスさんが興味深いお話を。

スタメンも固定されチームの守備も安定したことで、ホームでは連勝を続けており、若い選手の台頭もあって少なくとも今後の成績が落ちることは考えづらい。
ということで、クラブとしてそれよりも前に解任を決めており、日付変わって本日開催のJR東日本第27回定時株主総会に合わせた発表なのかも知れません。

 あくまでも可能性の話ですが、タイミングとしてはピタリ。
 株主総会の前に、成績の問題に関してけじめをつけた可能性はありえなくもないのかもしれません。
 ジェフへの予算などもそこで歩い程度決まるでしょうし、もしかしたらアトさんの"誰か"というのが、ここに関連する可能性もあり得るのかな…とも。



 まぁ、親会社との関連にせよ、クラブの内か外かはわからないにせよ、どこかに何かしらの問題や力が及んでいるのではないか。
 社長やTDなど表に出てくる方達だけでなく、一サポーターの力など及ばないところに何かがあるのではないか。
 個人的にはそのように考えてしまいます。
(もちろん今回の件を問題ではなく一般的な交代だと思う方もいるとは思いますし、そうなってくると前提が違ってくるわけですが、それはそれでまた別議題ということで。)


 結局のところ、ジェフが大きな問題を起こすたびに、毎回同じ結論に至ることになる。
 これは私だけでなく、歴代のジェフサポの方々も、そこに行きつくことが多いのではないでしょうか。
 社長が変わっても、GM(TD)が変わっても、監督が変わっても、主導権を握る親会社が移っても、結局どこかクラブ運営に対してしがらみを感じるところは変わらない。
 もちろん、そのような不透明な事柄に対して、あてもない妄想のような陰謀論は誰しもがしたくはないところで。
 実際私もサポになりたての頃は、そのような話に対して「要領を得ない問題定義」と思うこともありました。
 しかし、ジェフを知れば知るほど、様々な話を聞けば聞くほど、表には出てこない、見えないしがらみのようなものを感じてしまう部分があります。
 


 しかし、そういった問題をいつまでも看過していてもいいものか。
 「どうしようもない」と言うならそれまでだけれど、ジェフから離れる・距離を置くという判断だってできなくはないだろうし、実際にサポも減り続けているわけで。
 どこかで変わらなければいけない、少しずつでも変わってほしいと思う気持ちが大事なのではないかとも思うわけです。


 ジェフというクラブには、しがらみは以前からあったと考える。
 けれども、ジェフは成功を収めていた時期もあったわけです。
 それが祖母井さんによる欧州路線と、集大成のオシム監督時代だったと言えるでしょう。
 祖母井さんがコツコツと育成面から時間をかけてクラブを作り、欧州路線の監督を招聘して選手を育成して、最終的にオシム監督が総まとめをしたと。


 けれども、そこにはもう1人、岡社長の存在があったことも当時を知るサポからはいわれていることです。
 私よりもベテランで内部にも詳しいサポーターの方いわく、古河から派遣された岡社長は定年間近だったと。
 だから、古河系列に戻る必要もなく、しがらみなどからも影響をあまり受けなかった。
 そして、岡社長が予算面のすべてを引き受けた結果、祖母井さんはサッカー部門に専念できたという話があります。



 個人的には、そのようなコンビを島田社長と斉藤TDに期待していました。
 もちろん当時とは全く状況も違うので、一概にあの頃の再現をとは言えません。
 けれども、スポナビ等のコラムや新体制発表会での話を聞いても、2人は良い関係を築いていたように感じていました。
 2人が団結してクラブの土台を作り上げ、周囲のしがらみにも負けない大きな流れを作ってくれるのではないかと期待していたわけです。


 ちなみに、新体制発表会ではこのような話をしていました。

島田亮代表取締役社長「これまでのチームの反省として根底から代えていかないといけないという進言をいただいて、チームの底上げ、若手を引き上げてチーム内の競争をもたらす。そして競争を通じて戦える集団にしていくという話をしてまいりました。一言で言えばチームの土台づくりをやって生きていると思っていまして、今シーズンも引き続きそういう形で、より戦えるチームを作っていこうと思っています。」
斉藤和夫テクニカルダイレクター「昨シーズン、私がこの職に就いて本当に結果を出さなくてはいけないという中で、チームの土台、底上げを図らないといけないと思いました。昨シーズンは結果を出せず、本当に申し訳なく思っています。だからといってここでやめてしまうと土台づくりの大事な時期を失ってしまうということで、引き続き同じスタッフで戦うということを決めています。現場のコーチングスタッフを信頼して強化を始め、みんながサポートして結果を残したいと思います。」(J's GOAL

 ジェフの公式サイトにも議事録が出ていますが、より具体的になっています。
 上記の島田社長への進言に関しては、斉藤TDが鈴木監督就任の際にされたものだということ。
 そして、斉藤TDは土台作りを考えた結果、鈴木監督と江尻コーチを招聘したと話しています。
 確かに土台作りということ考えれば、木山監督のように派手さはないかもしれないですけど、一歩一歩チームを積み重ねていくタイプの鈴木監督の方が向いているのではないかと思います。
 しかし、そこがうまくいっていないと判断したのか、それとも他に何らかの問題があったのか、ということになるわけですが…。



 今回の件に関しては個人的には残念ですが、2人のコンビに関しては今でも期待しております。
 サポの及ぶところではないクラブのどこかに問題があると考えた上で、最終的に頼るとしたらそこしかないように私は思うからです。
 もちろん口で言うほど簡単なことではないでしょう。
 祖母井さんもグルノーブルや京都では決して順風満帆とは言えないように、一度低迷したクラブを立て直すというのは本当に大変なことだと思います。
 それでも一歩一歩成長していければ…と思ったのですが、今後のジェフはどうなるか。
 ともかく、いつまでも下を向いてはいられませんし、希望は捨てずに、前を向けるような方向に進んでいって欲しいと思います。